「ウーマン・イン・ブラック」名古屋公演

19日(土)「The Woman in Black」愛知厚生年金会館にて。
春の“落ちる”やら“こける”やらで、チケットを2枚も無駄にした(T_T)
療養?謹慎?生活を終了しての、My復活記念観劇だ♪

ジャンルはミステリー、ゴシックホラー。
幽霊の話なのだけど、舞台でホラーというのは少ないのではないかな。
ロンドンでは19年のロングランを迎え、日本でも長く演じられている作品。
上川隆也さんと斉藤晴彦さんのふたり芝居で、舞台もごくシンプル、
ドアが一枚と、大きな籐のボックスがひとつ、あと背景がワンセット。
あとは観客には姿の見えない犬(笑)と、ぼぅ・・・と見える幽霊が出演。
俳優の演技力だけで見せる舞台だ。

上川さんと斉藤さんはもちろん上手いから、舞台はまったく危なげなく
観客を引き込んでいく。
ただ、セリフが聞きずらい。
かなり早口(長尺舞台だからだろう)であることと、
おふたりの声そのものは厚みがあり、色気もあるのだけど、
どうも前に広がっていかない。役者の胸元で反響している感じで。
舞台が昔の英国の湖水地方なので、地名とか、人物名とか、いろんな
聞きなれない単語が把握しにくくて、ストレスになる。

けど、舞台としてはとてもよくできている作品であり、ヒヤッ・・・としたり、
ひぇ〜〜〜!となったり、おもしろく楽しめた。

ただ、前にも書いたことだけど、終了後のスタンディング。。。

終了後、拍手で讃え、アンコールで呼びもどす、はいいんだけど、
お客が立っていくのだ。何度か呼び戻すうちに、前の方の席は
総立ち状態になり、せっかくアンコールで出てきてくれているのに、
俳優さんがまったく見えない。

舞台が悪かったのではないけど、これは、スタンディング!という類の
作品ではなかったのではないか?
スタンディングというのは、感動で胸ふるえ、心ゆさぶられ、
ハイテンション極まり、思わず立ち上がった状態のはず。
これは、そうではなくて、「ふー・・・・」と、余韻を味わうもの
だったと思うんだけど。
たぶん、上川さんのファンが大勢来ていただろうし、
大好きな俳優さんが演じる姿に感激した気持ちはよくわかる。
けど、何でもかんでも立つわよ!というのとはちょっと違う気が
するんだけどなぁ。。。

まあ、個人の自由だし、ってことになるんだろうけど。
私個人は、久しぶりに舞台好きの友人たちとも語れたし、
楽しかったからよしなんだけどさ。


夏ドラ雑感

春期は1本もドラマを見なくて、時間は自由になったものの、
なんか世の中の話題においていかれた感じでちょっと寂しかったので
今期はいろいろ見てみた。最初見ないとわかんないし。

まず火曜日の「シバトラ」が思いのほかおもしろい。
徹平ちゃんも役にぴったりだし、いつもと違った役どころの金髪の
にーちゃん風の藤木直人や、例によって、オタクでドンくさいけど
出来る男・塚地もいい。真矢みきさんもいい役とってる。

その後の深キョン「学校じゃ教えられない」と、平岡祐太くんの
「モンスターペアレント」は可もなく不可もなし、かな。

水曜の「正義の味方」は、コミカル&シニカルな楽しいドラマだけど
山田優ちゃんは、かわいくて素敵な子だと思うけど、
この役どころの、超秀才で超美人というのとは、
ちょっと違う気がするんだけど。。。

「ゴンゾウ」はウッチー・内野聖陽が、なんか汚ならしかったのでパス。

木曜「コードブルー/Dr.へり」これはかなり期待。
山Pよし、ガッキーも戸田えりかちゃんもよし。ギバちゃん、
杉本てっちゃん、かっちゃんに寺島さん、クールな美人のりょうさん、
カレセンの児玉さん、みんなよし、よし♪
脚本は「ハゲタカ」「医龍」などの林宏司さん。おもしろくなりそうだ。

「四つの嘘」は本で読んで、あまりおもしろくなかったので
期待してなかったが、ドラマにしたら本よりおもしろそうだ。
やっぱり大石さんは小説家ではなく、脚本家なんだな。
四人のキャスト、よく選んでると思う。
詩文:永作博美はばっちり。満希子:寺島しのぶもいい。
寺島さんはいつも妖艶ないい女役が多いけど、
実はこういうオバサン系がはまる気がする。
ただ、美波:羽田美智子には違和感あり。羽田さん、好きだから。
美波はこの4人の中で、いちばん嫌いな女なので、もっと
かわいこぶりっこ系のそういう人(^^; がよかったなぁ。
勝地くんが、この前、DVDで中学生やってた勝地くんが、
いきなり大人になった(^^; 永作さんにからんでいる。
なかなかかっこいいけど、オイオイ、キミはそんな子じゃ
ないだろう、先生は知っているぞ、、、です。

金曜「魔王」は、これはおもしろくなかった。
日曜のもう一本の医療ドラマは、「コードブルー」にやや負け。
月9は来週から、キター!の織田さんの学園もの(?)が始まる
らしい。暑い時期に、アツいドラマは見たくないけど・・・(^^;



「傘がない」と「告白」

陽水さんの「弾き語りパッション」のプロモVで
オダギリジョーが、若き日の陽水さんに扮して歌っているのが
今話題。 (→って、オダギリファン限定現象か?(^^;
横浜で、駅前で路上ライブを実際にオダギリがやったもの。
(→こちら
Vの声は陽水さんになってるんだけど、
オダギリは「パッチギ!」(1の方)で歌った「悲しくてやりきれない」が
ものすごくよかった。切なくて胸を打つ歌声。心にしみる表現力。
映像にかぶって涙がちょちょぎれ、、、なのだ。
だから、きっと「傘がない」もものすごくいいと思う。
オダギリバージョンも入れてくれるとうれしいんだけどなぁ。
オダギリ氏は、もっぱらロック(?)系の音楽だけど、
実はフォークが合ってしまう男なのだと思うのよ(^^v


で、それを見るためにMTVをつけていたら、
FUNKY MONKEY BABYS の「告白」のプロモにいきなり
船越栄一郎さんがド・アップで登場。
これがまたいいんだぁ。→(一部だけどこちら

船越さんたちが、中年になって、クラス会?で、母校を訪れる。
中学時代の思い出に浸る面々。
大好きな少女がいた。ともに音楽が好きで仲良かった。
でもちゃんと思いを告げられなかった。
少女が転校していくことになり、少年は、放送部のマイクを使って
去っていく少女に思いを歌にして送る。
「大好きだ、大好きなんだ。それ以上の言葉をもっと上手に
届けたいけど・・・やっぱ大好きしか出てこない。。。」
・・・キミは今でもあの時のボクの言葉を覚えてますか?・・・
タイムカプセルのギターケースを掘り出してみると、
船越少年の歌詞ノートが。
その最後のページに、少女のメッセージがあったことを
今初めて知る船越さん。

船越さん、と勝手に呼ばせてもらいましたがw
このVの船越さんは、サスペンスの帝王のけれんみがなく、
すごく自然でいい感じの中年のおじさん。
誰にでもこういう思い出のひとつやふたつ、きっとあるわけで、
そこを直球ストレーでついてくる。
なんかじわ〜んとくるよ。

昨今、曲のプロモVに、大物の俳優さんがずごくたくさん出演
している。それだけ、売り手もプロモーションに力(=お金)を
かけているわけだけど、また、俳優さんのこういう
若いミュージシャンのV出演に対する意識も違ってきてるんだろうな。
まあ、音楽と演技と、共通するものがたくさんあるから、
スッと入っていけるのだろうけど。
短い映画を観ているようなクオリティの高いVがたくさんあって、
なかなか見ていて楽しいもの。





A列車で行こう!

♪ぽ〜にょぽ〜にょぽにょ さかなのこ♪
どうも無意識に気がつくとこれを口ずさんでいる私(^^
ついつい覚えてしまうメロディーだなぁ。

という書き出しながら、映画の話ではなくて、
「THE発表会」の話。
サックスの大人の発表会が12月14日にある。
昨年はさすがに遠慮したのだが、「今年はもうデフォはなし」
と言われたのでやむなく出ることにした。
鬼は笑わない。12月は今年だ。

曲は持ち曲(レパートリー)から「聖者の行進」をキープしつつ、
「A列車」にチャレンジすることに。
時節がら「聖者」が合う気がするが、まあ、とにかく練習してみて
無理ならこちら、ということで。

(「聖者の行進」→「正邪の更新」と出た(^^;なんかワルそう〜
 「正」がみんな「邪」に更新されてしまうんだぜ)

「A列車」は大森明さんのアレンジ譜面ので、途中のアレンジ部分に
速くて難しいところが多々あるが、ジャズのいいところは、
自分で勝手にアレンジしてしまえばそれでよくて、つまり、
できるようにやればいいということ。
クラシックならこうはいかない。何が何でも譜面通り!だもんね。
しかし、今のところは歌えるものの、吹けない状態。

ま、ヤバくなれば歌うって手もありか?

  なし?


友だちが、「無人島、何もってく?」と言ってたな。
サックスは持っていかない。疲れるし、汗かくし、おなかすくもん。

一個だけなら、レイラかな〜 癒されるし、太ってるし…って肉か!?



実感する、すれば、する時、

昨晩は暑かった。
朝になってもそのまま昨日の熱気がこもっていて、
今朝のワン散歩は早起きしたにもかかわらず、大汗

ゆうべ、寝ながら「暑い、暑い」とエアコンの設定温度をリモコンで
ピ、ピ、ピ・・・してたが、「それにしても暑すぎ!」とちゃんと電気を
つけてみてみたら、、、29℃になってた・・・!>そりゃ暑いわな
暗闇で、下げていたつもりが、どんどん上げていたようで

いつ頃からか、あまり熟睡できなくなった自分がいる。
いや、暑さのせいではなくて、基本的に眠りが浅いのだ。
前はベッドに入れば即意識がなくなり、そのまま目覚ましに
起こされるまで爆睡していたものが、今は何度か目が覚める。
あー、やっぱトシとったかなーと感じる瞬間。
(単に運動不足か?)

この「実感」感は、着るもの(特に下着)の選択においてもそう。
前は「カワイイ」が選択の第一基準であったものが、
昨今はそれが「着心地」「快適さ」に入れ替わっている。
今なら、暑苦しくないこと、締め付けないこと…。
「どうせ誰にみせるわけでもなしネ」なんて言ってる自分は
ちょっと哀しいが、らくちんは捨てられん。

この前、●コールのおねえさんが商品を勧めるときに、
私が「これはどう?」と言ったら、「ダメ!かわいくない!」と
一刀両断に切り捨てた。
ああ、このおねえさんはまだまだ若いんだなーと
へんに納得してしまった次第。
女子はかわいくてナンボ、という、長きに渡って自分を律してきた
人生哲学が、暑さ寒さの前にもろくも崩れ去るイデオロギーの崩壊。
時間とトシの相関性。女子哲学とランジェリーの二律背反。
こういうときこそ諸行無常を実感やね。


ハズバナ

また更新をサボってしまったが、他意はなく、
しばし仕事モードで、単にネタがなかったのである。
すねかじり市場に資本がかなり流出しており、
しかも旧来のビジネス(オット給料)は成長性が期待できず、
やむを得ず、さしあたりのアルバイトで日銭を稼ぐのだ。
この小遣いで楽しく遊ぶのだ〜!>コラ

さて、本日のハズバナ(恥かしかった話)です。
わが家のお楽しみに、「わんこ散歩のコンビ二おやつ」がある。
中でも、初夏〜初秋限定のスペシャルメニューが、アイス♪
ハロハロとか、ソフトとか、パフェとかを、散歩帰りのコンビ二で食す、
いと美味なり(^^
いいトシした夫婦がコンビニデザートを食べている姿は絵に
ならないが、そこにわんこを1匹加えるだけで、アララ、
にわかに微笑ましい家族愛が浮かび上がってくるではないですかー!

で、昨日は「マンゴーパフェ」
レイラがいるので、コンビ二の中の席では食べられない。
いつもPのすみっこの階段になっている場所を定席にしているのだが、
昨日はそこはすでに中ボウたちに占拠されており、
やむなく、パフェを手に前進すること数メートル。

しかし、このままではせっかくのパフェが溶けてしまふ。。。。
あせりが脳裏をかすめ始めた頃、
と、そこに、マンションのPがあり、すみっこに広いスペースが。

ま、いいよね、ちょっとお借りするくらい、誰もいないし、

ってことで、3人、いや2人+1匹で、おやつターイム♪
レイラが「くれ!くれ!」と大騒ぎするので、しばし激しいバトルが
展開される。
あっと言う間に争奪戦は終了し、パフェの空容器だけが残り、
冷静さを取り戻してアタリを見ると、、、

そこには、ヨダレを垂らしたシバわんこと、ミニチュアシュナウザー、
その犬のリードをひっぱる女の子(幼稚園〜小学低学年)3人、
そして、冷ややかな目でみつめる保護者(?)の女性がふたり。

うううう〜〜〜
めちゃくちゃ恥ずかしいですやん!

「ママー、アイス食べたい〜!」(少女)
「(ママー、ボクも食べたいっす!)」(ワンコ)
「ダメよ!お行儀悪い!おやつはおうちで食べるの!」
なーんて会話が想像される風景。

「いいよ、顔なんてすぐ忘れるって」←オット

そりゃ、あなたはめったに来ませんもん。
アタシは毎日ですぞ。
しかもレイラ連れ、目立ちますって・・・(−−;;;

しばらくあそこには近づかないようにしようと思う、
小心者の私なのであった。




日経夕刊小説「薄暮」

なーんか、おもしろくないなーと思いつつ、
読み始めたものだし、開けたそこに毎日あるし、
とりあえずラストを確認するか…と読んでいるものがある。
日経夕刊小説「薄暮」、篠田節子さんだ。

篠田さんと言えば、数々の賞を受賞し、作品数も多く、
実績のある名の通った小説家だ。
その人の書くものだから、今におもしろくなるに違いない、
そのうち、「おお〜〜〜」と絶句するような展開になるに違いない、
と思いつつ読んでいるのだが。
期待に反して、毎日、なんかこれと言って進展がない、ぐだぐだと
あーでもない、こーでもないと、行きつ戻りつしているような。。。

「芸術家と呼ばれる人の自己中心的な生き方と、
それにまき込まれて生きることになった者の苦悩を描く」と
作品のはじめの言葉で、篠田さんは言っていたのだが。
テーマは確かにそれになっているのだが。

この後、劇的におもしろくなるんでしょうか。
いつ頃おもしろくなるんでしょうか。
朝刊の方は、北方謙三さん、こっちはテンポがいい。
思えば、「愛ルケ」の時は毎朝ハラがたったものだったが、
しかしあれはまだドラマ性があったよなぁ。。。
なんて思いつつ(^^;





「サウスバウンド」DVD

奥田英朗の小説の映画化。
奥田作品は伊良部シリーズ「インザプール」「空中ブランコ」しか
読んでないが、これもユニークな笑いの中に現代を
クールに観察して描く視点がおもしろかった。

サウスバウンド スペシャル・エディションサウスバウンド スペシャル・エディション
(2008/03/05)
平田満天海祐希

商品詳細を見る


元過激派の活動家リーダーだった父(豊川悦司)と、
同じく活動家で父を尊敬する母(天海祐希)、
母は思想の相違から仲間を刺して服役していた過去を持つ。
父は「ナンセンス!」と世の常識を切り捨てるのが口癖。
小6の二郎(田辺修斗)と、姉(北川景子)、妹(松本梨菜)は
そんな変わり者の両親にいささか辟易している。

ふとしたことをきっかけに母がある日、家族に発表する。
「わが家は沖縄に引越すことにしました」
「大学に行ってサラリーマンになるには多少不利かもしれませんが、
そんな、みんながすることに意義があるとは思えないので、
西表島に引越します」
父は「いいねぇ!」と大賛成。否応なしに連れて行かれる兄妹。

西表島で、父は、東京の父ではなく、がぜんたくましく頼りになる
かっこいい父になる。
ところがそこでも世の邪悪な不正にがまんがならない父は
やはり断固闘う。母が全面的にサポートする。
またまた過激な渦の中に放り込まれることになってしまった
兄妹は、しかしそこで、大切な何かがあることを学んでいく。

 父を理解できなくてもいい。
 でも、まちがったことに目をつむるな。
 正しいことをするのに孤独を恐れるな。

そう、自分の信念こそが、自分の行動を律するのだ。
人に合わせたり、世の中に媚たり、そんなのは違うはずだ。
孤独を恐れず、信じる道を、自分に正直に歩むべきなのだ。

とは思っても、なかなかそれを行動で示せる親はいない。
それができるこのトヨエツは男らしくかっこいい。究極の父の姿だ。

新垣巡査の松山ケンイチがとてもいい味を出している。
他、吉田日出子、平田満、加藤治子など

監督・脚本:森田芳光
音楽:大島ミチル
テーマ曲:中島美嘉「永遠の詩」


「楽園」 宮部みゆき

図書館の予約本がやっとまわってきて読んだ。
上下2巻だが、読みやすく、特に下巻は1日で読んだ。
05年7月〜06年8月産経新聞の連載小説。

最近、平野啓一郎さんの「決壊」が、例の秋葉原の事件を
先取りしていたことで話題になっているが、この本も
都内某所の事件を先取りしていたのだそうだ。
作家には何かそういう世の中の事象を敏感に感じ取る
資質があるらしい。
宮部さんは、この構想を自分の見た夢から得たと書かれている。
「ゆれる」の西川監督も、夢で見たことを作品化したと言っていた。
作家、芸術家、クリエイティブな才能にあふれる人たちは、
やはりどこか凡人とは違う鋭い感性を持っているのだろう。

楽園 上 (1)楽園 上 (1)
(2007/08)
宮部 みゆき

商品詳細を見る


実際の事件ニュースで(忘れているけど)見たのかなぁ・・・?
サイコメトラーもテーマだから、「ガリレオ」でやったっけ?みたいな
既視感、デジャビュ?のような感覚におそわれつつ読み始めた。

あの「模倣犯」の前畑滋子のその後(9年後)である。
交通事故で亡くなったある母子家庭の愛らしい少年が
時空的に知りえないはずの事件の絵を描いていた。
少年にはなにか特別な才能があったのか?
少年はサイコメトラーなのか?
なぜ美少女は殺されて15年間も床下に埋められていたのか?
なぜ両親は、時効後になって事件を明るみに出したのか?
少年の母と美少女の妹の依頼で事件を探ることになった滋子は
少年があの「模倣犯」の事件の舞台となった別荘の絵も描いていた
ことを知り、運命的な思いから深く関っていく。
なぜだ?なぜ少年は、誰から、どこから、事件を知っていたのか?

作中の「親だから」という思いと決断と実行は、
エゴイズムであり、驕りであることは否定できない。
子はわが子ではあるが、別の人格であって、
「子」の前に一人の「人」だ。
そんなことは誰にでもわかりきっているのだ。

しかし、わが子がどうしようもない状況にあり、脱出は
もはや不可能だと知ったとき、親はこういうことをするものかもしれない。
それは、やはり、エゴというより、「愛」と呼ぶべきものなのだろう。
発作的な苦渋の決断ではあっても。

いろんな角度から描かれる「親の思い」が深く胸を打つ。
人物の設定も描写も非常に優れている。
ただ「模倣犯」のような、謎を追うおもしろさにひかれて読むと
いうのとは少し違う。筋は複雑に入りくんだものではなく、
純然としたミステリとしてのおもしろさは「模倣犯」には劣るだろう。

「楽園」も、なぜ、なにを「楽園」としたか、
それは人としての性(さが)へのどうしようもない諦観なのか、
あるいは肯定なのか。。。切ない読後感が残る。

とにかく、子を思う親の気持ちは読むものの心を深くえぐり、ゆさぶる。
「子である人」「親である人」が一読すべき感動作だと思う。





「幸福な食卓」DVD

「人って、気付かないところで守られているんだよ」
という大浦クンのセリフがずっと心に残る。
瀬尾まいこさんの人気小説の映画化。07年冬作品。

幸福な食卓 プレミアム・エディション幸福な食卓 プレミアム・エディション
(2007/06/22)
北乃きい.勝地 涼.平岡祐太.さくら.羽場裕一.石田ゆり子

商品詳細を見る


中原家は3年前のある重大な出来事の後、少し歯車が
ずれているような感じながらも、表面は平穏を保っている。
あの事件の後、おかあさん(石田ゆり子)は家を出てひとり暮らし。
「いっしょにいると見えないこと、離れていると見えることってあるのよ」
と言う。
兄の直ちゃん(平岡祐太)は、天才的な秀才であったにもかかわらず、
大学に行かず、農業をしている。
「極意は、壊れないためには、かわすことなんだ」と。
そして今朝、おとうさん(羽場裕一)が
「おとうさんは、今日からおとうさんをやめようと思う」と宣言。
佐和子(北乃きい)はそんな家族の調整役のような役割を
いつの間にか引き受けてしまっている。
そんな佐和子の前に転校生の大浦クン(勝地涼)が現れ、
裏表のない誠実な性格の大浦クンにだんだん惹かれていく佐和子・・・


人は基本、一人で生きている、と思う。
私の生きることのあれこれを決定するのは、
他ならぬ私であり、誰でもない。
しかし、その生きていることは、知らず知らず、多くの愛や
守ってもらうこと、助けてもらうことで、なんとか機能しているのだ。

せっぱ詰まっている時は、自分以外の他が見えない。
でも、ちょっと見方をかえてみると、どんなに多くの思いやりが
自分を支えてくれているかがわかるはず。
ひとりぼっちだ、私の側にはだれもいないと絶望している人も
よーく見てみれば、恋人や友人や、そして、他でもない家族が、
あなたのためを思って、見えないところで温かな気持ちで
支えてくれているはずなんだ。

直ちゃんの恋人ヨシコさん(さくら)のセリフがいい。
「友達や、恋人や、そんな人は必ずまたできるから、
だいじょうぶなんだ。
家族は、努力しなくても、あなたを支え続けてくれているから、
だからもっと甘えたらいいんだよ」

ストーリーはバスタオル必携の涙ものだが、でも未来がある。
ミスチルの「くるみ」がテーマ曲で、ラストの映像にかぶるのが感動的。

「引き返しちゃいけないよね。進もう、キミがいない道の上」


原作:瀬尾まいこ(26回吉川英治新人賞)
脚本:長谷川康夫
監督:小松隆志
音楽:カ林武史




「プロフェッショナル」〜看護師・田村恵子さん

NHKのまわし者みたいな日記になっているが(^^;
昨晩の「プロフェッショナル」は、大阪のホスピスでガンの
ターミナルケアに尽くす看護師、田村恵子さん。
さぞ、ご自身のメンタルバランスを保つことが大変だろうに、
いつも柔らかな笑顔を絶やさない。
やはり、強固な信仰心に支えられているからだろうか。
前々回の獣医師の斉藤さんもそうだったが、
信念のある人はすごい。

番組のあるおとうさんの最期が、実父の最期に重なって、
今朝も尾を引いている。

命は、長くても、短くても、
充実感、生き切ったという思い、という観点においては、
究極の平等にあると、田村さんは言う。
長ければいいというものではなく、
短くても、よく生きればそれでよい。だから、生は平等。

「もっと長生きしたい」という執着から、人は解放されることがない。
要は、いかに生きるか。
これは、究極に、難しい。
この課題は、年々あせりとして増大してくる。
しかし、これがあきらめに変容することもまた、怖くもあり、
救いでもあるのだろうな。

人生は無為に過ごすには長すぎるが、
何かをしようと思ったら短かすぎる。

これは恩田陸の「上と外」で、じいちゃんが孫に言う言葉。
しかし、この事実を実感するのは、
皮肉にも、自分の人生に限りのあることに気付いてからなのだ。

つまり、つべこべ言わずに動け。
田村さんは、そのことを行動で伝えてくる。
凡人は、それを拍手で讃えるしかできないが。



感謝感激の「監査法人」第2回

珈琲党さんの神様みたいな慈悲のご好意で
「監査法人」第2回を無事に観ることができた(*^_^*)
やはり、公式サイトのBBSには私と同じ目にあった人たちからの
再放送を望む(怒りの)声の書き込みがドドーっと連なってる。
そうだよねー。もっともだ。

で、ドラマはえらい大規模な粉飾決済事件の方向に進んでおり、
「ハゲタカ」を思わせる、まさに手に汗にぎる展開。
大企業と大銀行の癒着、そこに加担する大御所会計事務所、
決算のための架空関連子会社・・・・・と、現実であれば
恐ろしくて正視できないような事実が次々と暴かれていく。

「正視できない」「信じられない」というのは、たぶん、私が経済とは
関りの薄い世界の住民なだからで、一方では「さもありなん」と
思いつつ観ている方も多いのかもしれない。

でも、こんなになってしまったら、いったいどうやって
決着つけられるんだろう?
事実を暴いても世間を大混乱させるし、はかり知れない被害者、
路頭に迷う関係者が続々と…ってことになる。
かといって、このまま黙って見過ごすには、良心の呵責が…、
若手会計士の塚本クンの手に余る大事件じゃないか。

松下奈緒さん、強気のやり手会計士を好演している。
この人、これまでに多かったおじょうさまタイプのヒロイン役よりも
こういう気の強いサバサバした役が合ってるみたい。
しかし、上司で、それなりの地位にあるはずの勝村さんに
タメ口で、言いたいまま、言いたい放題って、どうなん??

この後は利重さん演じる監査庁のおえらいさんの英断による
大展開が期待されるなー。
送られてきた若手ふたりが、やけに若すぎるのが「あれ?」
だけど(^^;でも、えり抜きエリートなんだろう、きっと。
阿部サダちゃんも、ただ毎晩飲みに来てるだけじゃないだろうから
今後どんな意外な活躍を見せてくれるのか〜?
それと、橋爪さん、ただのいやな所長ではなさそうだ。
なんかそこに彼のドラマがありそうだぞ〜(^^

ということで、次回も楽しみ♪

ちなみに、名古屋ロケだと(これも珈琲党さんに)教えてもらったが、
TV画面で見ると、どこがどこやら、ほとんどわからなかった。
あそこのようでもあり、ここのようでもあり…?(^^;



「監査法人」が・・・

なんてこったい。
予約録画しておいた(はずの)「監査法人」が、うつっていない。
野球中継で、開始時間が遅れるのは知ってたし、
延長もあるかなと思って長めに設定しておいたのだけど、
しかし、
ぜんぜん映ってないやん!

野球って、一時間以上も延長放送されたんだ。
こんなのあり?
ドラマは再放送ないのに、どうしてくれるねん〜?


換毛期

一日降ったり止んだりのムシムシだった。
まだ耐え難いまでの感じではないので、地球環境を鑑みて
エアコンはつけていない。
私は「暑い、暑い」と文句は多いものの、さほど夏は苦手ではなくて、
冬の方がこたえるタイプで。
「願わくば花のもとにて」と西行は詠んだが、私なら、カラッと乾いた
夏にあっけらかんといきたいもんだなと思ったり。
けど、夏はみなさまに何かとご迷惑だから控えておこうか。

で、レイラは、さぞ暑かろう。なにしろ、足の裏以外、全身ファーを
まとっているわけだから。
で、で、わが家の夏の風物詩は「換毛」である。

ワンは(犬種によって違うけど)、表面の長い毛=オーバーコートと
下のモワモワ毛=アンダーコートの二層構造になっており、
夏場に向けて冬に増やしたこのアンダーコートが抜ける。
ラブは、そもそもが冷たい海の仕事なんかやってた犬だから、
アンダーコートがゴージャスで、とにかく抜ける!大量に抜ける!
毎日すいてやっても、毎日、洗面器山盛り一杯抜ける!
放っておくと、抜け毛が家のあちこちに
まっくろくろすけみたいなボワボワ毛の吹き溜まりができるから、
毎日すいてやらねばならない。

おじょうさん慣れたもんで、「くるしゅうないぞ」とくつろいで
ゆったりと毎日のブラッシングタイムを楽しんおられまする。
エステ感覚?

このコがいなくなったら、この夏のルーティンを、
懐かしく、ちょっと哀しく思い出すのだろうなと思う。
誰かの記憶の中に、一抹の愛おしい感情として残る、
それが生きるってことなんだろう。



「クワイエットルームにようこそ」DVD

松尾スズキ:原作・脚本・監督
原作は06年芥川賞候補作

クワイエットルームにようこそ 特別版 (初回限定生産2枚組)クワイエットルームにようこそ 特別版 (初回限定生産2枚組)
(2008/03/19)
りょう内田有紀

商品詳細を見る


明日香(内田有紀)は28歳のフリーライター。
締切りに追われてたはずなのに、ある日、体を5点拘束されて
クワイエットルームで目覚める。
そこは女子の閉鎖病棟。
記憶が飛んでいる。
彼氏のてっちゃん(宮藤官九郎)の話をつなぎ合わせて考えるに
オーバードーズで担ぎ込まれたらしい。
あれは過失のはずなのに、みんなは自殺未遂だと思ってるみたいだ。

このあたりは松尾スズキ流のドタバタとチグハグとナンセンスで
おおいに笑わせる。
てっちゃんのなさけなさがすごくいい(笑
でも、放送作家のてっちゃんは忙しい。つきっきりでいられない。
で、子分のコモノ(妻夫木聡)がかわりに病室にやってくる。
コモノが、これまた、超バカなヤツで ┐(´ー`)┌
こんな妻夫木クンは、他ではちょっと見られない。

病棟には、過食の西野(大竹しのぶ)やら、拒食のミキ(蒼井優)やら、
クールで強力なすご腕ナース(りょう)とか、
その他、松尾スズキとその仲間たち、って感じの面々が勢ぞろい。
一抹の違和感と不安を漂わせながら、ストーリーは進む。

病棟での14日間を終え、自分のリアルな姿と未来をしっかりと
つかんだ明日香が去っていくラストが印象的で、爽やか。

人は、生きていれば、少なからず、エラーを重ねていくし、
そうすると後悔もたまるし、でもよく生きたいと思うほどに、あがき苦しみ、
どうしようもなくこんがらがっていく。
それを、「まあ、こんなもんね」とスルーできる人と、「ダメだ。どうしよう」と
真っ向から対峙してしまう人とがいて、
同じことでも、心を病んでしまう人と、何事なく健やかに過ごせる人がいる。

それは、どうしようもできない絶対的な相違なのだけど、
願わくば、昨今のこんなにみんなが絶望感を抱えつつ生きている社会
てのは、本来あるべきではなくて、
普通に生きて、普通に希望が持てて、普通に楽しい社会で
あってほしいと思う次第で。
特別じゃなくても、希望に満ちていると思える社会。
そんな価値観の一掃と刷新は、なかなか難しいだろうなぁ。。。
だからこそ、等身大の自分を、しっかりつかまえていかなければ。


「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」DVD

07年カンヌ招待作品
監督・脚本:吉田大八
原作:本谷有希子

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
(2008/02/22)
佐藤江梨子佐津川愛美

商品詳細を見る


サトエリがすごくキレイ。究極の自己中人間を淡々とした
味で熱演、なりきっている。
自分は女優になるために生まれてきた特別な人間だと信じて疑わず、
家族を引きずり込んでいく迷惑人間・澄伽(すみか:佐藤江梨子)。
兄の宍道(しんじ:永瀬正敏)、妹の清深(きよみ:佐津川愛美)は
その被害者だが、それぞれに心の闇を持っている。

ネタバレになるのでここまでにして、
作品はブラックユーモアで進行していき、笑わせる部分も
用意されているものの、
私自身はあまり後味よろしくなく、重い作品だと思った。
人間の、なんか、底の底にある、はかりしれない自我の重量を
「そうなんだよ」と見せられているようなイガイガした感じ。

もともとは、本谷さんの舞台用の作品。
たぶん、舞台でみたほうが、隔絶された別空間感があって、
もっと第三者的に観れて、受け取るものが大きいのだろう。

兄嫁役の永作博美が秀逸。
おバカでけなげな役どころだが、一筋縄ではいかない、
人間の不可逆的な“テンネンのしたたかさ”を見せる。
「アタシを侮っちゃいけないよ」って言ってくる。
こういう人、いるよなぁと思う。
永作さん、「人のセックスを〜」でもそうだったけど、
すごい女優さんだと思う。


人間ドック・ビール・梅

人間ドックの結果が送付されてきた。
結論から言えば、ふたりとも異常なしだ。
この結果のために自腹分で45,000円も支払ったかと思うと
なんかやるせないぞ。
これだけあったらどんだけのものが買えると思ってるんだ!?
山崎18年と白州18年を買っても、まだおつりがくるんだぜ >コラ


さて、手作りビール、最終回です。
どうも、先達諸兄の声を聞いても、
「ペットボトル詰めよりは瓶詰めの方がうまい」の認識であるらしい。
理由は・・・・・・・わからん(^^;

今回は仕込みの日(だけ)が非常に暑かった。
それで一次発酵が性急に過ぎてしまったのではないかと思うのだが、
もうひとつアワの立ち方が雑な感じで納得できないのと、
酸味がややきつい味になった。
味は酵母の性格もあるのだろうけど、しかしエール(=今回)なら
もっとフルーティなテイストのはずで、
やはり、仕込みの気温が左右したのではないかと思う。

反省としては、
「自家製は、自然との共生である」 >いいこと言うねぇ
工場ではないので、地球の、自然のご機嫌に合わせて
つくらねばならない。てか、逆らうことはムリ。

ということで、夏はビール作りには不可。
次回は秋風のたつ爽やかな季節まで課題持ち越し。


梅雨時の定番仕事、梅のシロップづけが完成。
今年はWさんに、自家用の畑の熟し梅のおすそ分けを
もらえたので、農薬ゼロの、まったり味のものが出来た。
青梅は香りがいいが、熟し梅の方は味がいい。
焼酎でわってもうまい。


「自虐の詩」DVD

せっかく観ても書いておかないと、やがて忘れてしまふので。
茂木さんも書くことで記憶が定着すると言っていることだし。

07年秋作品
原作:業田良家の4コママンガ
監督:堤幸彦

自虐の詩 プレミアム・エディション自虐の詩 プレミアム・エディション
(2008/03/14)
西田敏行中谷美紀

商品詳細を見る


「嫌われ松子」からすっかりこういうキャラがなじんでしまった
感のある中谷美紀さん。
しかし、ノーメイクにつけボクロだが、すごくかわいい。
もしかしてスッピンの方がかわいいんじゃないかしらん。
女優力を見せつけられた感じだ。やっぱ、その美人度は
ハンパじゃないんだね。

不幸の頂点を極めたような幸江(中谷美紀)、
生い立ちも、育ちも、これでもかの不幸の連続、
さらに今いっしょに暮らす夫は、元ヤクザのニート(阿部寛)だ。
けなげに生活を支える幸江に、毎日のようにちゃぶ台を
ひっくりかえして、苛立ちをぶつけている。

が、不幸なんだけど、阿部ちゃんのパンチパーマは笑えるし、
全体が軽い「自虐」ムードの笑いに包まれているので、
そんなに悲惨な物語には感じられない。

けど、ずっとこのまんまで行くのかなぁと思いつつ見ていると、
後半は感動で泣かせられる。
やはり堤監督のテイストが生きている。

客観的な不幸は、必ずしも、主観的な不幸とは一致しない。
幸福は、自分で感じるところに必ずある。
誰だって必ず「生きてていいんだ」と思えるはずなんだ。
誰だって、きっと誰かにすごく愛されているんだよ。

少女時代の幸江と、親友・熊本さんがとてもいい(^^
大きくなったらこれがアジャ・コングになってて、
これがさもありなんって風貌の少女なのだ。
幸江のまぼろしの母が佐田真由美なところも、(^^;だし、
「クローズゼロ」でシブい親分役だった遠藤憲一さんが
小市民で良民のラーメン屋のおっちゃんを好演。

その他、西田敏行、名取裕子、カルーセル麻紀、
竜雷太、松尾スズキなど、濃いキャラで揃えて
なかなかこゆ〜いドラマになってる。
意外や、泣かせるので、タオル必携。




「おひとりさまの老後」上野千鶴子

東大大学院、社会学教授の上野さん筆の話題本。
個人的に「社会学」そのものにあまり好い感情はないが
(あのイヤミなセンセイ、どうしてるかなぁ。。。年とって角がとれたか?)
上野さんの講義だったら楽しかっただろうなと思う(^^

おひとりさまの老後おひとりさまの老後
(2007/07)
上野 千鶴子

商品詳細を見る


人間誰しも最期はひとりである。
しかも女性の場合は、既婚・未婚に関らず、たぶん「ひとり」になる。
高齢化社会ゆえ、若者の助力に頼ることはできない。
もちろん、私も、「子どもだから看取ってくれる」なんて、
おさおさ考えてはいない。
だから「ひとり」のための覚悟とトレーニングが必要だと常々思っている。

上野さんは、おひとりさまOK!ネガティブメッセージは聞き飽きた、
おひとりさまの老後を楽しもうではないか。
但しそのためには、その[スキルとインフラ=ソフトとハード]が必要
と説く。そのノウハウを述べたものが本書だ。

「どこでどう暮らすか」「誰とどう付き合うか」「お金は」「介護は」
「どんなふうに終わるか」
上野さんに語ってもらえば、ひとりの老後も楽しそう。

ただし、これはやはり、知的階級としての生活の積み重ねと、
[資本と知識と健康のマイバンク]のある人の老後モデル、なのだろう。
いくらハードが整っても、それを使いこなせる人はそんなに多くは
ないだろうし、またどこかにハードが整備されていても、そこに
行き着ける人も、そう多くない気がする。

ただ、「おひとりさま」となった義母や実母を実際に見ていて、
スキルとインフラの構築は、若い頃から、自分で、やっておくべきだと
実感している。
いろいろハードが存在していても、それを、「どれをどう使うか」を
決めておくべきは自分なんだ。
老後に面してから、「さて、何にするかな」では、体力もなく、
知力も衰え、フットワーク重く、すなわち、もう遅い。

と言っても、グズで超・先送り体質な私のこと、たぶん、
その局面になってから、オロオロするんだな(^^;
言うだけ、にならないように、少しは考えていかなくちゃ。


上野さん曰く。
ひとりでいることと、見捨てられていることは違う。
ひとりが「基本」であれば、何も恐れることはない。
恐れるあまり、妥協しすぎて、自分自身のない集団の人として
人生を終わらせないように、日頃から孤独を大切にして生きたい。



それは理想だけどね、と言いたくなることも随所にあるが、
いろいろと参考になる一冊。覚悟とトレーニングのために(^^



「ぼんくら」宮部みゆき

「あかんべえ」がおもしろかったと書いた時に、おススメで教えて
もらったもの。
さすが!(^^やめられなくて専念して読んだ。
講談社文庫(上・下)2冊の長編時代ミステリー。

深川、鉄瓶長屋に連続しておこる怪事件のなぞを
ぼんくら同心・平四郎が解く人情もの。

ぼんくら〈上〉 (講談社文庫)ぼんくら〈上〉 (講談社文庫)
(2004/04)
宮部 みゆき

商品詳細を見る


とにかく、登場人物たちが全員イカシてる。

やる気に欠けた脱力系同心の平四郎はすごく好みのタイプ(^^
美形すぎて将来が心配される甥っ子の、変わり者の天才少年・弓之助、
こちらも記憶の天才少年、「おでこ」こと三太郎、
シブい岡っ引きの政五郎は、あの伝説の茂七親分の公認後継者(?)、
たよりなげ、でもいい人で一生懸命の新人差配人・佐吉、
いかにもいそうな太腕おかみさんだけど、かわいい乙女心を持ったお徳、
はすっぱだけど人情に厚い、おひきずりのおくめ、
美人すぎて何にもいいことがなかったとボヤく平四郎の妻、
「黒豆」こと隠密同心の平四郎の幼馴染、などなど。

とにかく、おもしろい。
謎解きももちろんしっかり楽しめる。
平四郎シリーズの続編は「日暮らし」があるが、
まだ文庫本は出てないみたい。
ミステリを図書館本で読むと、記憶の劣化が懸念されるし、
でも読みたいし、さて、どうするかなぁ。




Powered by FC2 Blog
ホームページ アフィリエイト レンタルサーバー FC2ブログ
Copyright © 花笑み*マイ・フェイバリット All Rights Reserved.