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花笑み*マイ・フェイバリット

ワンコと映画と演劇と音楽と本とおいしいものと… 好きなもの、お気に入りのものについて書いていきます。

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2010-06-11 (Fri)  15:00

「フリーター、家を買う」有川浩

忘れるほどかなり前に読みました。たぶん、3月頃だったかと思われ・・・
図書館で人気本にエントリーされていたので、内容も知らず予約し、
まわってきたものです。「図書館戦争」の有川浩さん作。
ちなみに、このジャンルにまったく詳しくない私は、「ひろ(さん):♀」
ということを初めて知った(恥 

2007年7月~12月、日経ネット丸の内OfficeにてWeb連載されたもの

フリーター、家を買う。フリーター、家を買う。
(2009/08)
有川 浩

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自己啓発本でも、成功ノウハウ本でもありません。
この作者特有のファンタジーです。

主人公・誠治は、そこそこの私大を出て、そこそこの会社に就職。
そして、その会社の新人研修に突っ込まれる。
そこは、竹刀を持った指導者がゲキを飛ばし、
「オマエたちのためだから!」と罵倒し、ぶっ叩き、
新人たちは喜びの涙して「必ず立派な社会人になります!」と
その“先生”に感謝するという、ありがちな修羅場だった。

ドン引きで笑いをこらえるのに必死の誠治に対し、
仲間たちは次々と素直に洗脳されていく。
ほんの数ヶ月で、「熱意ある新人」あるいは「優秀な新人」、
そのどちらにもなれないことがわかった誠治は、「もうムリ」と落ちこぼれ、
「要領の悪いやつ」というレッテルをもらって、辞表を出した。

なぜ、いつから、どうして、こういう状況に陥ってしまったのか、自分でも
よくわからない。しかし誠治は、なるべくして立派なフリーターとなった。
どんどんころげおちていく。もう自分でもとめられない。

ところが、いつも味方でいてくれた母親の精神がついに破綻し、
誠治は母を救うべく、無責任オヤジと対決することになる。
素晴らしい“おとめねえさん”である姉のヘルプを得て、誠治はがんばる。
そうこうしていくうちに、誠治の中に、ほんとうにしっかりとした社会人
としての自覚が育っていく。本物の大人になっていくのだ。
母の病はご近所づきあいのせい、だから誠治は社宅を出て、
家を建てようと考える。
フリーターに、そんなことがはたしてできるのか・・・?

というようなストーリー。
まあ、あくまでもファンタジーであるから、リアリズムという点ではどうか
わからないが、しかし、まったくリアルを無視して書かれているのではなく、
説得力のある内容と起こりうるかもしれない構成になっており、
思わず「うんうん、そーなんだよねー」とうなづかされる場面も多い。
読後感は爽やかで、誰の前にも未来への道が見えてくる、といった感じの
「いい本」だ。

ラストの付け足しの章は余分だと思ったけど、やはりこの作者が
若者中心に絶大な人気を集めているのがよくわかるものでした。
一日で読めるので、スカッと、いかがでしょう。

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最終更新日 : -0001-11-30

* by 藍色
諦めずに間に合うために。そして、諦めなかった物語。
ぐっときました。
トラックバックさせていただきました。

Re: タイトルなし * by 美月
>藍色さま
いつもありがとうございます。
こちらからもTBお願いしました。
よろしくお願いします。

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諦めずに間に合うために。そして、諦めなかった物語。
ぐっときました。
トラックバックさせていただきました。
2010-12-24-18:24 * 藍色 [ 返信 * 編集 ]

Re: タイトルなし

>藍色さま
いつもありがとうございます。
こちらからもTBお願いしました。
よろしくお願いします。
2010-12-25-15:07 * 美月 [ 返信 * 編集 ]