fc2ブログ

花笑み*マイ・フェイバリット

ワンコと映画と演劇と音楽と本とおいしいものと… 好きなもの、お気に入りのものについて書いていきます。

Top Page › books › 「半落ち」原作・ドラマ・映画
2007-12-28 (Fri)  19:30

「半落ち」原作・ドラマ・映画

芸能界、結婚ラッシュだ。
オダギリ共演者の麻生久美子さん、松たか子さん、
どうぞお幸せに!

というそんな中、昨晩テレビで映画版「半落ち」を観た。
これは、私はまず原作を読んで、TVドラマを観て、昨日の映画の順。
制作は、原作→映画→ドラマの順。

原作は“空白の二日間”を追って、息もつかせず、一気に読ませる。
読み始めたらやめられないおもしろさがある。
謎解きのおもしろさ、ミステリの醍醐味がたっぷり味わえるけど、
ただ、ラストの説得力がいまひとつ、んーもうひとつ!という
欠点があったと思う。

映画とドラマは、やはりそのラストの扱いにそれぞれ
くふうを凝らしてきていた。

半落ち (講談社文庫)半落ち (講談社文庫)
(2005/09)
横山 秀夫

商品詳細を見る


半落ち半落ち
(2004/07/21)
寺尾聰、石橋蓮司 他

商品詳細を見る


以下、私の勝手な感想。


TVドラマは、ラストをドラマチックにもりあげる目的のためか、
全体を、ミステリから人間ドラマにすり替えてしまった嫌いがあった。
原作にはない志木(椎名桔平さん)と梶(渡瀬恒彦さん)のドラマを
いろいろ作りすぎ。
妻(風吹じゅん)とのドラマも作りすぎ。
結果、時間の関係上か、新聞記者・中尾(東幹久さん)のドラマや
判事や弁護士のドラマが消えてなくなっている。
父親の逸話を無理に志木にくっつけたりして、よろしくない。
(ただ、竜雷太さんの演技はさすがにうまかったけど)

全体的に奥行きがなくなって、泣かせることが主になってしまった
ように思った。
キャストも、それぞれの役者さんはいいが、揃うとどうかな?
特に検事の佐瀬(高嶋政伸さん)に違和感あり。


一方、映画は原作にほとんど忠実に、キャストも揃ってよかった。
志木の柴田恭兵さん、梶の寺尾聰さん、佐瀬の伊原剛志さん、
弁護士植村の國村隼さんなど、もうばっちり、ぴったりだ。
妻の姉役の樹木希林さんが秀逸!
青年役の高橋一生さんもすごくよかった。
判事の吉岡秀隆さんがやや若すぎる感じもしたけど。
記者を女性(鶴田真由さん)にしてしまったのが、
唯一の映画の欠点。それも編集長(田辺誠一)との不倫ドラマに
してしまったのもよくない。

ラストの扱いは映画が、原作を抜いてよく出来てたと思う。
ただ、迫力は何といっても原作がいちばん。
やはり、これは原作を抜かすことは出来ないと思う。



スポンサーサイト



最終更新日 : -0001-11-30

No title * by 藍色
そうでした。ドラマはあれこれ変えすぎでしたね。
映画の記者を女性にしたのは、残念でした。
トラックバックさせていただきました。

Re: No title * by 美月
>藍色さま
お久しぶりです(^^
コメント&TB、ありがとうございました。
この本を読んだのはずいぶん前ですが、一気に読ませる
原作のパワーはよく憶えています。
こちらからもTBさせていただきますね。
よろしくです~

Comment







管理者にだけ表示を許可

No title

そうでした。ドラマはあれこれ変えすぎでしたね。
映画の記者を女性にしたのは、残念でした。
トラックバックさせていただきました。
2010-05-21-03:04 * 藍色 [ 返信 * 編集 ]

Re: No title

>藍色さま
お久しぶりです(^^
コメント&TB、ありがとうございました。
この本を読んだのはずいぶん前ですが、一気に読ませる
原作のパワーはよく憶えています。
こちらからもTBさせていただきますね。
よろしくです~
2010-05-21-21:46 * 美月 [ 返信 * 編集 ]