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藤田嗣治展 

「藤田嗣治展―東と西を結ぶ絵画―」 名古屋市美術館
5月19日

今回の展示の中ほどに70歳すぎのフジタの父親の肖像があった。
厳格で聡明な父の静かな人格が浮かび上がってくる。そして息子からの
尊敬と感謝のメッセージが伝わってくるいい絵だった。

この父は、軍医として名高く、最高位を与えられた人物、
藤田嗣治は、著名人を多数輩出している名家の生まれだ。
そんな家に生まれた息子が「画家になりたい」と言った時、「よし」と
諾した親がなければ、世界の「フジタ」は存在しなかったのだなぁ。

本展示は、藤田嗣治生誕130年に、その真価を改めて問おうというもの。
東と西の文化と歴史、時代の波、その対立と緊張の中で常に揺れ動く評価に
さらされ、自らは口を閉ざした芸術家の神髄を再検討する。

フランスに渡ったフジタは独特の日本的エッセンスを感じさせる画風で
エコール・ド・パリの寵児となった。
「FouFou」と呼ばれ、華やかな生活を謳歌しているかに見えたが、
一方で、日本人からは「自国を安売りした」と非難されていた。

3人目の妻ユキ(リュシー)4人目の妻マドレーヌらのミューズを得て
フジタの「白」はますます輝き、その女性画は完成度を高めていく。
しかし、フジタの内面では「行き詰まり」のような迷いが生じてきたようで、
新境地を求めて、南米に渡ったり、中国の力士を描いたり、
重くて強い、まったく“フジタらしくない”絵が続く時期もあった。

マドレーヌを病気で亡くし、フジタは帰国、君代を5人目の妻に迎える。
この時期には国の要請を受け、戦争画を多数画いている。
“フジタらしい”テーマとは真逆だが、その精緻なタッチは絶賛され、
フジタの絵の前で涙を流して拝む人々も多くいたという。
ところが、敗戦によって一変、スケープ・ゴートにされたフジタは
扇動画家という激しい批判を浴び、戦争責任を問われることになる。

絶望したフジタは友人の助けを得て、密かに出国、フランスに戻る。
君代とカトリックの洗礼を受け、日本籍を捨て、レオナール・フジタと改名、
ランスに礼拝堂を建立し、芸術に口を閉ざし、生涯日本に戻ることはなかった。
戦後のレオナールは、宗教的な画や、子供の画、室内画などをたくさん描いた。
もう、以前のような「白」の世界は描かなかった。

フジタの人生は、時代の流れと意図しない周囲の思惑に翻弄されたものだった。
その時々にいろいろなタイプの絵を描いたフジタだが、やはりその最高の美は、
「白」を駆使した女性画にあるのは言うまでもない。
夢見るような朧の世界に、魔性のもののように輝く美しい裸体の女性たち。
日本筆を使って描かれた細い黒い輪郭線は、周囲に溶け込み、やがて
その女性は確かに存在感を持ってそこに描かれているのに、本当にその像は
そこにあるのかどうか、はたしてこの今見ているものは現実なのかどうか、
全てが「白」の世界に溶け込んでわからなくなる。

お金もなく、床屋にも行けず、伸びに伸びた髪を自分でザンギリにした
おかっぱ頭が東洋風だと言われ、ロイドめがねをかけた日本の青年は、
FouFou(お調子者)というニックネームをもらい、パリの芸術仲間の世界に
受け入れられ、馴染んでいった。
ネコと女性を愛し、その美しさを賞賛する絵を描いた。
その頃のフジタが真のフジタ、フジタの全てであると思った。

その他の“翻弄されたフジタ”が、深い郷愁を感じさせる。
その時期のフジタの絵を見る人たちのそれぞれ個々の人生を顧みさせる。
誰の人生も、容易なものは、ありえない、そんなふうに思った。

20160312_1286039 m

この日はフジタの人生と真っ向勝負、みたいな構成であったため、
ものすごく疲れてしまった。友人も私もぐったり・・・・
ユキやマドレーヌも語りかけてくるし、フジタもお父様も「どうだね?」と言うし。

音声ガイドが「オダギリジョー」!!ってことで~♪
これは聞かねば!と借りたのだけど、、、
市美術館の音声装置が、めちゃ昔風のフル装備のヘッドフォンに
古いエアコンのリモコンみたいな大きなものをつないであるやつで、
それをぶら下げて2時間ほども歩いたので、重いし、肩が凝るし、疲れ倍増・・・・
髪はぺしゃんこになるし・・・・
おまけにオダギリの声はちょこっとだけで、あとはほとんど女性の声だし・・・・


でも疲れたけど、フジタの頂点の作品がたくさん見られて、とてもよかった。
本物の力はやっぱり凄い。とてもよかった。





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Comment

No title
編集
そう、賛否両方あるアーティストなんですよねえ。
そんな、結婚してたんですねえ。
今流行のバルテュスの若い後妻、とはいえ
もう70?位が、ヨウツベで特権階級意識丸出しの
フランス語で、ひゃー!でした。
偉い人ばっかり出る家系、あるでしょう。
高校まで偉いとこだったけど、きょうだいで
おやこで。。ってのが多かったです。
でも、うちらは坂の上の雲に成れません。
2016年05月28日(Sat) 06:35
No title
編集
はい、結婚、5回してますのよ。
この時代に、日本人として、精一杯生きた人、と思います。
2016年05月31日(Tue) 19:06












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