本年度アカデミー賞作品賞他多部門賞を独占した。主人公リーガン(マイケル・キートン)は、かつて「バードマン」というヒーロー映画の主人公を3作目まで演じた俳優。しかしその成功から20年。4作目はなく、いまや過去の人となり、起死回生を図るリーガンは、ブロードウェイで主演・演出の舞台に立とうとしている。作品は村上春樹訳で知られるレイモンド・カーヴァ―のシリアスな小説。まったくの新境地。あまりにも違いすぎ(^^...
主人公リーガン(マイケル・キートン)は、かつて「バードマン」という
ヒーロー映画の主人公を3作目まで演じた俳優。
しかしその成功から20年。4作目はなく、いまや過去の人となり、起死回生を
図るリーガンは、ブロードウェイで主演・演出の舞台に立とうとしている。
作品は村上春樹訳で知られるレイモンド・カーヴァ―のシリアスな小説。
まったくの新境地。あまりにも違いすぎ(^^;
リーガンの実生活が、この作品の主役とかぶる。
名声を失い、離婚し、薬物依存の娘(エマ・ストーン)と暮らす、愛を乞う人なのだ。
相手役の俳優とのトラブルから、代役にマイク(エドワード・ノートン)がやってくる。
これがとんでもない男で、周囲をかき回し、しかし不思議に重い存在感があり、・・・
そしてプレビュー公演はヒサンなことに・・・・
カメラの長回しと編集技術を駆使して、作品全体が切れ目なく続いている
ように作られている。
カットシーンに慣れている目には、頭がぐるぐるする。
リーガンの前にはバードマンが現れる。会話する。
リーガンも浮遊したり、FLYしたり、指一本で爆発させたりできる。
そういうシーンの連続に、現実との符合を求めたり、意味を深読みすると
頭痛がすると思う。「感覚」で見るべし。
リーガンの気持ちがオヤジ世代にリンクする。
誰もがメンツをかけて働き、愛し、人生を全力で生きてきた。
それを、もういいよ、と言われても、「はいそうですか、では」とはなれない。
もう一度飛べる。もう一度求められる人になる。もう一度大きな愛に包まれる。
もう一度幸福の中で生きられる。もう一度。
内容は悲しいというか、切ないのだけど、そこはユーモアの中に描かれ、
しかしやがて苦い味となり、涙腺がジーンとするようになる。
絶妙。やはり大作。素晴らしい。
エドワード・ノートンがすごくいい。
映画人への皮肉、舞台人への皮肉、そして批評家への皮肉、
かなり辛口であり、そこもまたおもしろい。
そして、音楽が実にいい。
リーガンのグルグル…の場面でいつも登場するのがドラム。
ドラムセットとドラマーが実際に現れて、叩く、煽る、心が乱される。
一方で美しいクラシックの名曲がたくさん使われている。
マーラー9番、チャイ5、ラフマニノフやラヴェル、それらが実にシーンに
ぴったりで素晴らしい。「亡き王女のためのパヴァーヌ」がいきなり
聴こえてきた時は心がドッともっていかれた。じわーんときた。
サントラ盤も出てる。
アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督。
4/23 伏見ミリオン座にて

まんがでしか、知りません。
あの時代は一番日本が戦争しない時期なのに、
剣道は盛んなんですよね。戦闘モノとか。
らぶりんと、海老蔵は、あげチンです。
生に波動を受けられて羨ましいです。