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花笑み*マイ・フェイバリット

ワンコと映画と演劇と音楽と本とおいしいものと… 好きなもの、お気に入りのものについて書いていきます。

Top Page › Archive - 2013年08月
2013-08-31 (Sat)

「偉大なる指揮者の栄光と苦悩 ナチスとフルトヴェングラー」

「偉大なる指揮者の栄光と苦悩 ナチスとフルトヴェングラー」

WOWOWで8月に放送されたドキュメンタリーのメモ。ベルリンフィルの、カラヤンの前任の常任指揮者であり、20世紀前半の最高の指揮者として崇められ、現代でも非常に高い人気を持つフルトヴェングラー。彼はナチスとの関与を疑われ、亡命し、戦後「非ナチ化」裁判を受けた戦争被害者でもある。ヒトラーと親愛の挨拶を交わしている(かに見える)有名な写真がある。本作は、この偉大なるマエストロの心の真実を探る。世界征服を企むナ...

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WOWOWで8月に放送されたドキュメンタリーのメモ。
ベルリンフィルの、カラヤンの前任の常任指揮者であり、20世紀前半の最高の
指揮者として崇められ、現代でも非常に高い人気を持つフルトヴェングラー。
彼はナチスとの関与を疑われ、亡命し、戦後「非ナチ化」裁判を受けた
戦争被害者でもある。
ヒトラーと親愛の挨拶を交わしている(かに見える)有名な写真がある。
本作は、この偉大なるマエストロの心の真実を探る。

世界征服を企むナチスは、その狂気の計画をカモフラージュするために
美しい芸術を悪用した。絵画、映像、スポーツ、そして音楽。
「プロパガンダの天才」と呼ばれたゲッペルスの下、芸術の崇高性で
人民のナショナリズムの高揚を鼓舞しようと突き進んでいった。
そこで使われたのが、ワーグナーなどを得意としたこの指揮者である。
「フルトヴェングラーはナチスの広告塔、最高の財産である」と言われた。

結果的には、人民の心を掌握し、ナチスにおおいに貢献することとなった
フルトヴェングラーだったが、彼は終戦の少し前にスイスに亡命している。
それは、ナチスから要注意人物としてマークされていることをリークして
くれる人物がおり、生命の危険を察知したからだった。

番組は、当時の「非ナチ化」の審議会の新資料や、ユダヤ人楽団員の証言
などをもとに、フルトヴェングラーが実は何を考え、何を求めていたのか
を探っていく。

フルトヴェングラーは、優れたユダヤ人演奏家を擁護したが、それは
ナチスの弾圧に反対しようとしたから、というものではなかったようだ。
この音楽家は、「優れた音楽を成したかった」のである。
ヒトラーの庇護下のベルリンフィルで演奏し続けたのは、それは
戦時にあって、演奏を継続できるオケがここしかなかったからだ。
彼がナチスの支配下を逃れようとしたのは、愛する音楽の中に
ナチスが乱入し、政治的に介入しようとしてきたからである。
彼が望んでいたものは、「ドイツ音楽を守ること」「優れたドイツ音楽を
演奏するという使命を貫徹すること」それだけだった。
結果的に見れば、そのことをナチスとヒトラーが求めていたために、
ナチスに協力する形になってしまったが、「ドイツ音楽を守った」という
点においては、後悔するところではなかった。

47年、「非ナチ化」裁判において無罪を勝ち取ったフルトヴェングラーは、
ベルリンフィルに復帰したが、シカゴ響ではユダヤ人音楽家のボイコットを
受けた。
51年にバイロイト復活祭でベト9番を振り、無罪から7年後の54年に亡くなった。
時代に翻弄された波乱万丈の生涯であった。

番組は、ざーっと事実を追うという形で終わり、期待したほどの内容では
なかった。60分という枠の中ではこの程度なのは仕方ないだろう。
私自身は特別フルトヴェングラーを「神」と讃えるものではないし、
実はこの方の演奏についてはあまりよく知らない(ごめんなさい)
新しい復刻版CDなども多々出ているようだが、今の時代に素晴らしい方が
たくさんいらっしゃるので、そちらまで手が及びませんで、すみませんです。


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* by めーちゃん
指揮者の違いがわかる
位ではないです。

あの池面指揮者はいい!
ハンサムな、おばさんですけど・・・

* by 美月
西村智美さん、おきれいですもんね。

2013-08-29 (Thu)

「知の逆転」 (NHK出版新書 395)

「知の逆転」 (NHK出版新書 395)

サイエンスライター吉成真由美さんが現代の世界の叡智6人に今を生きることを多角的に問うたインタビュー集。BSなどでも放送されていたが、文章を読むことでさらに理解が深まる。最近いちばんの感動本かも。人々の考えや社会のムードに流されないようにしたい。しかし、自分の意見を持って、しっかりと考えているつもりでいても、実はこれまで生きてきたしきたりやならわし、学校や地域で学習したこと、様々なメディアによって知ら...

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サイエンスライター吉成真由美さんが現代の世界の叡智6人に
今を生きることを多角的に問うたインタビュー集。
BSなどでも放送されていたが、文章を読むことでさらに理解が深まる。
最近いちばんの感動本かも。

人々の考えや社会のムードに流されないようにしたい。
しかし、自分の意見を持って、しっかりと考えているつもりでいても、
実はこれまで生きてきたしきたりやならわし、学校や地域で学習したこと、
様々なメディアによって知らずしらずのうちに押しつけられたプロパガンダ
に影響されているかもしれない。
あふれる情報の海の中でも、視野狭窄にならず、圧力に屈せず、
真の善悪、物事の本質を見極め、「私であることの基本」となる道標を
示してくれる、清らかで、正直で、正義と勇気に満ちた先達の意見を知りたい、
そんな全ての人々の願望を満たしてくれる一冊となるものだと思う。

・ジャレド・ダイアモンド
世界が安定するためには世界中で消費の量がほぼ均一になる必要がある。
消費量の低い国は高い国に敵意を持ち、テロリストを送り、人口移動がおこる。
解決策は生活水準の均衡化。
歴史上、種の自己保存の道を選ばずに自滅した社会の例は、枚挙にいとまがない。
人生の意味を問うことには何の意味もない。ただ科学的に存在するということだけだ。

・ノーム・チョムスキー
市場主義だけではかならず破綻する。
資本主義とか社会主義とかの言葉はもう何の意味ももたなくなっている。
重要である物事こそ政府による規制が必須。「民主主義の限界」の指摘。
「核抑止」=「核支配」である。
アメリカの帝国主義的な力は凋落しつつある。
インターネットの集合知は何かを生み出すか?新しい民主主義を生み出すか?
→垂れ流しの情報は、情報がないのと同じ。何を探すべきかを知っている必要がある。

・オリバー・サックス
「脳」に関する話題が非常に興味深く、もっと他の著書も読みたいと思った。
「人間の脳は素晴らしい適応力を備えている」

・マービン・ミンスキー
人工知能の専門家としての話題が多岐に及び、とてもおもしろかった。
社会は集合知能へと向かうのか?
→集団の中に一般的な叡智があるとは信じられない。
 科学の叡智はいつも個人知能によってもたらされてきた。
 抑制しようとする「集団」の危険も大いにある。

・トム・レイトン
MITでアマカイ・テクノロジー社を設立していった話がとてもおもしろい!
ブラボー!である。ワクワクドキドキさせられる。

・ジェームズ・ワトソン
DNA二重らせん構造の発見者。おもしろい~!
われわれは思春期を延長しすぎてはいないか。
ほとんどの人は革新的でもなければ、リーダーでもない。
しかし全ての人に可能性があると言って時を無駄に過ごし、
本来みなそれぞれ異なっているのに、みな同じ、同じ花が咲く、と
ごまかしている。全てを平均化しようとし、社会が丁寧になりすぎている。
もっとも大事なことは、事実に基づいてものを考える能力。
事実の上に立って独立して考える能力を養うこと。

吉成さんのまえがき・あとがきだけでも、読む価値100%以上。
読んでよかった~!と思わせる必読書。
膨大な物事のほんの一部のことを知っただけなのだけど、それでも
「知的興味」「知るおもしろさ」を刺激されます(^^v

知の逆転 (NHK出版新書 395)知の逆転 (NHK出版新書 395)
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ジャレド・ダイアモンド、ノーム・チョムスキー 他

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* by めーちゃん
知的な言葉を言えても
行動が従わない馬鹿も多いのですよ。

富士通総研に就職した愚弟みたいに。
シンガポーまで留学して行くとこじゃない。
天下りの老人ホーム。

個人の行動が大きなムーブメントにならないでしょうか。
りんごの人みたいに。

* by 美月
社会はインターネットの集合知能へ向かうのか?
叡智は常に個人の知能によってもたらされてきた。
集合の中に一般的な叡智があるとは考えられない。
むしろ集合が叡智を抑制するおそれがある。
・・・だそうですよ。

2013-08-10 (Sat)

「ジュリアス・シーザー」 (光文社古典新訳文庫)安西徹雄・訳

「ジュリアス・シーザー」 (光文社古典新訳文庫)安西徹雄・訳

今一度、読んでみようと思い、家にある福田恒存・訳のものはフォントがめちゃ小さくて…、この新しい「新訳」版を買ってみました。ジュリアス・シーザー (光文社古典新訳文庫)(2007/01/11)シェイクスピア商品詳細を見る安西さんは大学の先生で、また「演劇集団<円>」などの多くのお芝居に関わってこられた方で、翻訳も今に通じる読みやすいものでした(^^何より興味深かったのは、巻末の「解題」という解説で、これはすごく得し...

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今一度、読んでみようと思い、家にある福田恒存・訳のものは
フォントがめちゃ小さくて…、この新しい「新訳」版を買ってみました。

ジュリアス・シーザー (光文社古典新訳文庫)ジュリアス・シーザー (光文社古典新訳文庫)
(2007/01/11)
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安西さんは大学の先生で、また「演劇集団<円>」などの多くのお芝居に
関わってこられた方で、翻訳も今に通じる読みやすいものでした(^^

何より興味深かったのは、巻末の「解題」という解説で、
これはすごく得したなあーというおもしろいものだったので、メモ。
(文章はコピペではなく、まとめアレンジさせてもらってます)

・群衆という名の怪物
ポンペイ→シーザー→ブルータス→アントニーと、目まぐるしく移動していく
群衆心理の恐ろしさ。
運命の変転を根本で支配している要因が、無定見きわまりない群衆の恣意
に他ならないということ。
さながら現代日本の「劇場政治」を見るようであるが、重要なのは、
大衆の愚かしさでも、政治家の演技のいかがわしさでもない、
こうした情況が生み出す根本的な価値の不確定性、恣意性である。
なにが起こったのかという事実自体が問題ではなく、それをどう見るか
という無定見・恣意的な解釈が、事実の意味を決定するということ。
まさに、価値の不確実性、一種のニヒリズム。

・演技者としてのブルータス
抜け目のない策謀家アントニー。しかしブルータスもまた無縁ではない。
「正義」「公明正大」という公的な価値の根源までが、根本的な不確実性、
恣意性に侵蝕されている。

・歴史劇でありながら、なぜ作者はこれほどまで人物の内面に深く
分け入っているのか。
人間というもの、その内面にとめどなく生起してやまぬ奇怪な心情、
想念、さらには妄想、幻影に対する強烈な関心。
作者の関心が、人間の外的行動から内面の情動へはっきり傾斜していく
跡が、作品群の研究に見て取れる。
パノラミックスな事件の連鎖としての年代記から、個人の人間的営為の
次元へと作者の関心が焦点を移し、公的な歴史の内部にその核心として
素裸となった私人の内的葛藤を凝視する場面を据えるという作劇法の発見。


「群衆の無知・無定見、にもかかわらず、政治権力の源泉となるというテーマ」
うーん、あるある、現代に、今そこに、あるある、あるよねー、
とひとりごちてる、無知・無定見な群衆の一人の私(^^;


* by めーちゃん
ブルータスおまえもか

愚弟にたいして
そういう状況です

群衆が
革命でも起こしてほしいと思うこのころ

* by 美月
>群衆が
革命でも起こしてほしいと

民主主義の限界、っちゅうやつでしょう。

2013-08-10 (Sat)

子供のためのシェイクスピアカンパニー「ジュリアス・シーザー」

子供のためのシェイクスピアカンパニー「ジュリアス・シーザー」

8/3(土)愛知県芸術劇場小ホール夏恒例の山崎清介さんによる「子供のためのシェイクスピア」シリーズ、今年は「ジュリアス・シーザー」大人はもちろん、子供にもわかりやすく、シェイクスピアの名作を2時間にまとめて楽しく演じてくれる「シェイクピアカンパニー」固定ファンがついており、今年も土曜夜の回は完全に満席でした。この回は終演後にポストパフォーマンストークがついていたので、それも楽しみのひとつで、はずせない...

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8/3(土)愛知県芸術劇場小ホール
夏恒例の山崎清介さんによる「子供のためのシェイクスピア」シリーズ、
今年は「ジュリアス・シーザー」
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大人はもちろん、子供にもわかりやすく、シェイクスピアの名作を
2時間にまとめて楽しく演じてくれる「シェイクピアカンパニー」
固定ファンがついており、今年も土曜夜の回は完全に満席でした。
この回は終演後にポストパフォーマンストークがついていたので、
それも楽しみのひとつで、はずせないところでもあり。

いつも通り、黒マント黒帽子、学校の教室の机と椅子、クラップ、
という簡素でデラックス(笑)な装置と設定の中、
選り抜かれた少数精鋭の俳優さんたちの出たり入ったり(出ずっぱりとも言う)
の熱演で、衝撃と感動の舞台が進められていきます。
山崎さん:シーザー、チョウ ヨンホさん:ブルータス、
伊沢麿紀さん他の実力派メンバーの迫力ある演技が素晴らしい。

「ジュリアス・シーザー」は実在の人物の史実による歴史劇であるが、
そこにシェイクスピア独自の「人間存在」を炙り出す鋭い視点が
投影されてなんともおもしろく、また、「政治劇」としても、
現代に通じるものがあり、非常に興味深く楽しませてもらいました。

群衆心理の不思議さと恐ろしさ、それを利用する覇権者たちの恐ろしさ、
そして権力を掌中にすると同時に襲ってくる果てしない不安と葛藤、
いつの世も、紀元前も現代も、同じだなあと思いつつ。

「おまえもか、ブルータス!死ぬしかないぞ、シーザー!」
驚愕と絶望の中のシーザーの独白は、現代社会のいたるところで
今も止むことなく叫び続けられているのでしょうね。



2013-08-08 (Thu)

名古屋市科学館 プラネタリウム

名古屋市科学館 プラネタリウム

7/28(日)16:30~の<一般投影>の回を鑑賞。科学館のプラネタリウムは、小さな子供の頃に初めて行った時にすごく感動した思い出がしっかり記憶に残っていて、2011年にリニューアルしてから、行きたいとずっと思いつつも、いつも超人気でなかなか入館できないとのことであきらめていた。が、いつからか、ネットで予約エントリーできるようになっており、応募してみたところ、なんと当選!ラッキー~♪と行ってきました。今のプラ...

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7/28(日)16:30~の<一般投影>の回を鑑賞。
科学館のプラネタリウムは、小さな子供の頃に初めて行った時に
すごく感動した思い出がしっかり記憶に残っていて、
2011年にリニューアルしてから、行きたいとずっと思いつつも、
いつも超人気でなかなか入館できないとのことであきらめていた。
が、いつからか、ネットで予約エントリーできるようになっており、
応募してみたところ、なんと当選!ラッキー~♪と行ってきました。

今のプラネタリウムは、世界最大の直径35mドーム、
350席のリクライニング回転シート、全席指定。
さて子どもの頃のものがどのくらいの規模だったのかわからないけど、
小さな入口と数段の座席だったことはなんとなく覚えている。
でも、子供の感動というのは、大人とはレベルの違うスペシャルなもの
なので、よほど興奮したのであろう、当時の私であります(^^

<一般投影>の回は「では、本日の名古屋の空を見に行きましょう」
という感じで、学芸員さんが説明をして進行していきます。
しかし、星や星座に詳しくないので、しかも星座って、重なり合ってたり、
どうやったらそれに見えるのか、ナゾ(^^;…ってのが多くて、
よくわからないものもあり、覚えられないもの多し。次の課題としよう(笑

8月のテーマは「ブラックホール」とのことで、広大な宇宙のあり方について
わかりやすく説明してくださいます。
「残念ですが、ここまでしかわかってないのです」などと言われるのだけど、
私には「どうしてそんなことまでわかるのか?!」というオドロキでいっぱい。
しかし、宇宙ってすごいよなぁ~~~~と憧れがつのります。
そして、あまりにも宇宙が果てしないので、自分が哀しくなります。
なんだか、なんてちっぽけなんだろう。
ふだん知らないうちにつぶしてしまう小さな虫よりも、もっともっと
ちっぽけなチリのような私。
諦観と脱力と、小さな平安の中に沈み込む、科学の世界。

科学館は夏休み中でもあり、子供連れでいっぱい。
たいていの大人(パパ&ママ)は疲れた表情で壁際の椅子に
座っているのに対し、
子どもたちは目をキラキラ輝かせて、あちこちに視線を泳がせながら、
あれもこれもと次々と展示を移動していく。
このささやかで大切な平和な時間がずっと続きますように。

なんだか「旅情」のような感情に支配された、しばしの星の世界でした。


* by 珍言亭ムジクス
科学館は新装なってから行こう行こうと思いながらも未だに行ってなくて、さあていつ行くんだろう(^^;

行きつけの珈琲豆屋さんで貰った名古屋学院中学の天体観測会パンフレットに興味を持ち、7月に行ってきました。
こちらは望遠鏡を覗いて小さくて少しぼやけた金星や土星をほんの少しだけ観るのですが、これもまたいいものです。(入退場自由)
9月にもあり、なかなか機会のない水星が見られるかもしれず、行く予定をしています。
参考までにサイトを貼りつけておきます。
http://www.meigaku.ac.jp/2013/04/22/2013kanbokai/

* by 美月
ついに念願かなって(笑)行ってきました(^o^
かなりの喧騒ですので、夏休み中は避けられるのがよいかと思います。
宇宙展示室も興味深かったです♪

名学の観望会、お知らせくださり、ありがとうございました。
おもしろそうですね!
家の小さな望遠鏡は、見えても何なのやらわからないので(^^;
まったく活用できずに押入れの天袋の中。
生徒さんの解説付きなのがうれしいです。
予定が合う時に行ってみたいと思います(^^



私も行きました * by しまわん
そうですか、予約できるようになったのですね。
私は昨年、並んで主人と行ってきました。
その時のテーマは金冠日食でした。毎月テーマが違うようですから
また行きたくなりますね。
子供の頃もよく行きましたが、なんかスケールが違うなあって
こんなに時が経っても感動しました。

* by 美月
そうなんですよ~いつの間にか予約ポチが登場しててね(^^
初ポチにて当選♪
引換窓口ではおねえさんに「おめでとうございますっ!」って言われるし、
周りの人に「いいなぁ、行きたかったなぁ」とか言われるし、
ちょっと鼻高なうれしい気分でありましたヨ(笑

はい、何度でも行きたくなりますね(^^v
次のテーマが気になります。
星の動きも、秋、冬、春と、見たいです。

* by めーちゃん
一光年ですら
すごい距離ですからねー

桑名市はやはり
名古屋の植民地でしたか

急に俗世の話

* by 美月
>1光年
はい、それが×億のケタになると、想像もつきませんね。

>植民地
ん??
まあ名古屋系移民が多いですけどね。

2013-08-07 (Wed)

扶桑文化会館 松竹大歌舞伎

扶桑文化会館 松竹大歌舞伎

7/27(土)扶桑文化会館というところに歌舞伎を観に行ってきました。扶桑というのは小牧・犬山方面で、地下鉄鶴舞線から名鉄に連絡していて、40分ほどで行けます。前に歌舞伎の集まりで「小さいけれど花道もあって、雰囲気がとてもよい」と聞いて、一度行きたいなということで初プチ遠征。ホント、いいところでした。営業ペースの劇場でなく、地域の方たちが舞台芸術を愛して、自分たちで積極的に運営しているという様子で、親しげ...

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7/27(土)扶桑文化会館というところに歌舞伎を観に行ってきました。
扶桑というのは小牧・犬山方面で、地下鉄鶴舞線から名鉄に連絡していて、
40分ほどで行けます。
前に歌舞伎の集まりで「小さいけれど花道もあって、雰囲気がとてもよい」
と聞いて、一度行きたいなということで初プチ遠征。
ホント、いいところでした。営業ペースの劇場でなく、地域の方たちが
舞台芸術を愛して、自分たちで積極的に運営しているという様子で、
親しげな活気に満ちていました。

松竹大歌舞伎
中村歌昇改め三代目中村又五郎
中村種太郎改め四代目中村歌昇 襲名披露

一、番町皿屋敷
二、襲名披露 口上
三、連獅子
20130727kabuki.jpg

「皿屋敷」は吉右衛門さんの青山播磨、芝雀さんのお菊。
自分の心を試されたことに腹をたてた播磨がお菊を手打ちにしてしまう。
まあ、お菊も悪いけど、悲しいお話だよね。

温かなムードでの口上があった後、
新襲名の父子での「連獅子」
種太郎改め歌昇くん、よかったです。
若さあふれる雄々しい若獅子、情熱がはみ出しそうな熱演。
また、二人の僧を、種之助と米吉という若いコンビでやったのも
フレッシュでよかった。たいてい手練れの方が演じられるので、
こういうのもいいなあと思いました。

いやあ、若いって、いいねーと言いつつ帰路へ。いい歌舞伎でした。


2013-08-06 (Tue)

「七つの会議」 池井戸潤

「七つの会議」 池井戸潤

感想を書かないうちにNHKでドラマが始まってしまった。池井戸さんの小説はいつもおもしろい。今クールは池井戸さんの別枠「半沢直樹」が大ヒット中だが、ドラマと原作は別物だからいいのだけど、しかしあれでは全くの別物(^^;私の中の半沢直樹像が崩壊するので、ちょっとご遠慮している。こちらのドラマの「原島万二」は悪くはないが、しかし小説では原島万二が主人公というのではなく、8話構成の連作短編である。余談だけど「...

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感想を書かないうちにNHKでドラマが始まってしまった。
池井戸さんの小説はいつもおもしろい。
今クールは池井戸さんの別枠「半沢直樹」が大ヒット中だが、
ドラマと原作は別物だからいいのだけど、しかしあれでは全くの別物(^^;
私の中の半沢直樹像が崩壊するので、ちょっとご遠慮している。
こちらのドラマの「原島万二」は悪くはないが、しかし小説では
原島万二が主人公というのではなく、8話構成の連作短編である。
余談だけど「名もなき毒」の小泉孝太郎はいいと思う。
原作のムードをよく出していて、この中では一番いい。

小説は企業もの。利潤追求のための会社ぐるみの巨悪が次々と暴かれていく。
しかも筋金入りの体制的なものだった。会社存亡の危機。
何が正しいか、何を追及すべきか、
人として、企業人として、どうあるべきか、と言ったテーマで進んでいく。
まあ、いつの世も、どこの世界でも、正直なだけではエラくはなれない。
隠して、とぼけて、なすりつけて、責任問題にして、逃げる。ありがち。
現実と照らしてどうのこうの言うのは野暮だからやめる。
でも、この小説はおもしろいよ。おススメです。
しかしやっぱり、負け犬になっても正義の道を行きたいね。
ズルはしたくない、卑怯者にはなりたくないと思います。

「七つの会議」という意味がよくわからないのだけど、
「七つ」というとすぐ「七つの大罪」を思うけど、そうではなくて、
いくつかのお話、みたいな意味だとのことです。

七つの会議七つの会議
(2012/11/02)
池井戸 潤

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2013-08-06 (Tue)

「笑うハーレキン」道尾秀介

「笑うハーレキン」道尾秀介

道尾さんが高名な文学賞を多数受賞されている現代をリードする作家であることは存じていたが、これまで読んでいなかった。私の初・道尾作品。3.11後に新聞連載され、「希望」がテーマのひとつになっているとのこと。主人公はホームレスの家具職人の東口(ヒガシ)取引先会社の倒産のあおりをうけて自社を倒産させた。財産は工具とトラック一台だけ。妻はその会社の元社長のもとに行った。幼い一人息子も水の事故で亡くした。ここ数...

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道尾さんが高名な文学賞を多数受賞されている現代をリードする作家で
あることは存じていたが、これまで読んでいなかった。私の初・道尾作品。
3.11後に新聞連載され、「希望」がテーマのひとつになっているとのこと。

主人公はホームレスの家具職人の東口(ヒガシ)
取引先会社の倒産のあおりをうけて自社を倒産させた。
財産は工具とトラック一台だけ。
妻はその会社の元社長のもとに行った。
幼い一人息子も水の事故で亡くした。

ここ数年、ホームレスの男性を主人公にした小説が多い。
社会のどん底にまで落ちた人間を描く設定のお決まりになっている感あり、
あまり好きではない。
ホームレスの人を嫌っているというのではなく、小説にそういう設定で
出てくる男が、いつもかつては社会のトップであったり、知的リーダーで
あったりという設定と、また、それをよいこととする主観的な視点による
描き方が好きではない。

なので、この小説も読み始めは、あー、そうだったのね・・・と思った。
フシギな謎の若い女性が弟子入りしてきて、しかも足が悪い、というのも
ありがちな気がしないでもないし、これって実はお嬢様なんじゃないの、と
思ったりしながら読んだ(実際はどうであったかはネタバレなので×)

全体が不穏な空気の中で進行し、なんだかはっきりしない、モゾモゾするような
事件など起こり、疫病神はフル登場で出てくるし、
うーん、あんまり好きじゃない流れ…と思いつつ読んでいった。

しかし、後半、「ハーレキン」に言及した部分があり、その後、メインの事件に
突入していき、それを駆け抜けていくあたりはリズム感があり、楽しめた。
(具体的には第四章に入ってから)
ラストもささやかではあるが、この先に明るい光を投じ、読後感は悪くなかった。

が、私には、まあ☆2つくらい。たぶん、道尾さんを読むのはこれが最初で最後になるだろうな。

笑うハーレキン笑うハーレキン
(2013/01/09)
道尾 秀介

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No title * by 藍色
本当の自分を受け入れられるかどうかがこの作品のテーマなのではないかと思います。
最初に期待しすぎた感じはありますが、トータルの読後感は満足のいくものでした。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックお待ちしていますね。

2013-08-04 (Sun)

8月てぬぐい

8月てぬぐい

夏休み真っ盛り(^^体調に気をつけて楽しい夏を送りたいもの。しばしの涼をどうぞ。ここではない広い世界には何があるんだろうお外に行けばホントの金魚になれるかな行ってみようか ふたりで あちら側いいわ 私はこの中で ずっといっしょに近くでいたい...

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夏休み真っ盛り(^^
体調に気をつけて楽しい夏を送りたいもの。
しばしの涼をどうぞ。

8月
ここではない広い世界には何があるんだろう
お外に行けばホントの金魚になれるかな
行ってみようか ふたりで あちら側
いいわ 私はこの中で ずっといっしょに近くでいたい


* by めーちゃん
もうばてそうです。
夕立きたけど
おしるしだけ。

雨に逃げられっぱなしの地域です。
洪水になるなら、まんべんなく水まわそう!!

暑さのせゐでをかしくなつて一首詠んでしまふ * by 珍言亭ムジクス
手ぬぐひの 中でたはむる 金魚たち
       しばし眺めて 汗をぬぐはず

下手な歌で寒くなるのも一興かと(^^)

* by 美月
>めーちゃん

全国的に渇水状態のようで。
関西も暑いですよねぇ。。。
どうぞ熱中症に気をつけて。
高原の避暑地とか、行きたいものですねー(^^

* by 美月
>ムジクスさま

ありがとうございますー。
サラッと詠んで涼をよぶ、お見事です!

人魚にもなれないので、せめてプールで浮いてみましょうか(^^;

2013-08-01 (Thu)

ブラームス・ツィクルス2

ブラームス・ツィクルス2

第37回市民会館名曲シリーズ<ブラームス・ツィクルスII >ブラームス: 悲劇的序曲 作品81ブラームス: ピアノ協奏曲第1番ニ短調 作品15ブラームス: 交響曲第3番ヘ長調 作品90[指揮]マーティン・ブラビンズ [ピアノ]小川典子[コンサートマスター]田野倉雅秋名古屋フィルハーモニー交響楽団7/29(月)日本特殊陶業市民会館フォレストホール (チラシは前回と同じ2回分のもの)週かわって月曜日、ブラ(ビンズ)・ブラ(ームス)2...

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第37回市民会館名曲シリーズ
<ブラームス・ツィクルスII >
ブラームス: 悲劇的序曲 作品81
ブラームス: ピアノ協奏曲第1番ニ短調 作品15
ブラームス: 交響曲第3番ヘ長調 作品90

[指揮]マーティン・ブラビンズ
[ピアノ]小川典子
[コンサートマスター]田野倉雅秋
名古屋フィルハーモニー交響楽団

7/29(月)日本特殊陶業市民会館フォレストホール
(チラシは前回と同じ2回分のもの)

週かわって月曜日、ブラ(ビンズ)・ブラ(ームス)2回目。
ホールがこの日しか空いてなかったんだって。忙しいぞ(汗)

この日はねー、またまた驚かされたのだー。

1曲目の悲劇的序曲から、いきなり、もう絃が艶々とよく鳴って、
バランスも申し分なく素晴らしく、ババ-ッと引き込まれるように始まった。
えー? 先週の定演、金曜の1回目、どれも違う、今日はまたまた違うぞ・・・

2曲目のピアノコンチェルトも、もうもう、すごーーーい!の一言。
小川さん、すごすぎ。華奢な体から、信じられないほどのエネルギーを
爆発させて、ぶつけてくる。圧倒される。
そのパワーは最後まで一度も途切れることなく、そのままだった。
おそるべし、おそるべし。

実は、ブラームスのピア・コン1番は、2010年5/23に、このホールで、
フィッシャー×小菅優で聴いているのだが、
その時、席が悪かった(1階のSだったのだが、次の列からAという後ろから
4列目あたり、中央だが、ホールの特性として、ここでは音が悪くダメ)
ピアノが、まったく届かなかった。聞こえない。ストレスだけ残った。
なので、今回、びっくり!もう、びっくり!
どうも、このホールのピアノのせいもあるとか、ないとか、だそうです。
優ちゃんの時も、アンコールも届かなかったですからねえ。

休憩後の3番もよかった。
叙情たっぷりで、非常に美しく、バランスもよく、なによりこの日は
絃がよかった、オケ全体が別のところのように聞こえたなぁ。
金管の、ピアノで出る時に少しピッチが揃わないところもあったようにも
思いましたが、まあよし!と思える全体の素晴らしさでした。

残念だったのは、指揮棒が降りる前にブラボーと拍手が起こり、
余韻が消されてしまったこと。
3番は「余韻:命」です。そこんとこ、よろしくお願いしたいです。





* by ちゃいむ
ブラボーのタイミングって
毎回難しいなーと実感するけれど、
やっぱりその最後の1音が消えゆく瞬間まで
感じていたいよねー。
「余韻」ならなおさらのこと。

* by 美月
そうそう、余韻の静寂は、音と同じくらい大事だもんね。
まあ、基本は「個人の自由」なわけだからー、
「アンタにそんなこと言われたくないわ」
「すぐブラボー!って叫びたいほど感動したんだ!」
と言われたらそれまでだけどもサ(^^;
でも少なくとも、
指揮者が指揮棒を下ろすまで、コンマスさんが弓を下すまでは
静寂を守るってのが暗黙の了解じゃろと言われてますもんね(^^v

2013-08-01 (Thu)

ブラームス・ツィクルス1

ブラームス・ツィクルス1

第36回市民会館名曲シリーズ<ブラームス・ツィクルスI >ブラームス: 大学祝典序曲 作品80ブラームス: ヴァイオリンとチェロのための協奏曲イ短調 作品102ブラームス: 交響曲第1番ハ短調 作品68(ソリストアンコール)バッハ:2声のインヴェンション1番[指揮]マーティン・ブラビンズ [ヴァイオリン]堀米ゆず子[チェロ]ヴィヴィアーヌ・スパノゲ[コンサートマスター]田野倉雅秋名古屋フィルハーモニー交響楽団7/26(金)日本...

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第36回市民会館名曲シリーズ
<ブラームス・ツィクルスI >
ブラームス: 大学祝典序曲 作品80
ブラームス: ヴァイオリンとチェロのための協奏曲イ短調 作品102
ブラームス: 交響曲第1番ハ短調 作品68

(ソリストアンコール)
バッハ:2声のインヴェンション1番

[指揮]マーティン・ブラビンズ
[ヴァイオリン]堀米ゆず子
[チェロ]ヴィヴィアーヌ・スパノゲ
[コンサートマスター]田野倉雅秋
名古屋フィルハーモニー交響楽団

7/26(金)日本特殊陶業市民会館フォレストホール
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ブラビンズさんのブラームスツィクルス1回目です。
和やかなムードの中、祝典序曲でスタート。
なかなかバランスがよい。力まず、余力の中に、十分に聴かせている。
先週の定演ワーグナーの「マイスタージンガー」での違和感のようなものは
払拭されて、重すぎず軽すぎず、華やかで、いい感じをホールに醸し出していく。

しかし2曲目では、残念ながらチェロが鳴っていなかった。
このような季節の日本にいきなり持ってきたのだからしょうがないとしても、
それでもチェロが歌わないので、ヴァイオリンの一人語りのようになる。
一人語りだと、ヒステリックな女性のようにも聞こえてきたりするのでいけない。
もっと素晴らしい愛の語らい、深い想いのやりとりが聴けるはずだったので、
それにはチェロの十分な応えが欲しかったので、残念に思った。

アンコールでインヴェンション1番をされたが、こちらの方がよかったな。
チェロとヴェイオインという組み合わせで聴くのは初めてだったけど。
まあ、これは2声のおっかけっこだし、よく耳に馴染んだ曲なのだが。

休憩後、1番。
これは、スタートでいきなり「あれれ?」な印象。
なんというか、重さが足りないというか、またも「いつもと違うぞ」の感じ。
これはもっと激しく、重く、熱き決意を鳴り響かせて始まるはず、
これがブラビンズさんのブラームス、ということか?
ところが、2楽章、3楽章、と進んでいくうちに、だんだんと
「いや、これはなかなかいいぞ」と思えてきた。
こちらの方が、クララ・モチーフがより引き立つ。
優しさや思いやり、愛の深さが、よりじーんと伝わってくる。
田野倉さんのソロもうっとりさせる歌い方で、もう全身愛に満たされてくる。
ああ、いいよねー、ブラビンズ・ブラームス、いいよねー♪と浸りきる。

なんと表現すればよいのか、稚拙で申し訳ないが、やはりイギリス的というか、
ブラビンズ風というか、そういうクララ・シンフォニーでした。
かつてない「1番」を聴きました。
こういうのもありなんだなぁ・・・・・と思った、←1番を聴いて、こういう感想を
持ったことが初めてだと思いました。
ブラビンズさん、おそるべし。
素晴らしい常任を得て、さらに名フィルが進化しそうな予感。
フィッシャー→ビラビンズ、さて、どんな風に細胞分裂するんだろう?