芥川賞受賞会見で注目を浴び、図らずも広く読まれることになった作品。あのときは会場で、その前に、無礼で場をわきまえない質問が出て、その険悪なムードを反映しての発言だったのだと参加者の某氏が述べておられましたが…非常に強いエネルギーに充ちた作品。文章も力強く、精密に構築されており、最近こういう作品はあまりなかったなあと思う。ただ、その強さが、狭くて、閉塞感が全面に充満しすぎており、社会を、自己に敵対す...
なった作品。あのときは会場で、その前に、無礼で
場をわきまえない質問が出て、その険悪なムードを反映しての
発言だったのだと参加者の某氏が述べておられましたが…
非常に強いエネルギーに充ちた作品。
文章も力強く、精密に構築されており、最近こういう作品は
あまりなかったなあと思う。
ただ、その強さが、狭くて、閉塞感が全面に充満しすぎており、
社会を、自己に敵対するものとしてのみ捉えて、自我を深く
追及するも、視点が一点のみでdig、digしていく感じで、
第三者的な客観視点がなくて、共感を拒んでいる。
ちょっと俯瞰的視点を持つことで、パッと広がることも
あるのではないか、人生も、作品も。
すごく力に充ちているが、ドロドロと渦巻き、沸き立っており、
感動するか、というと、そういうのとは違う。
作品のテーマとしての「川」の扱いはすごいと思った。
不潔なもの、汚物、邪悪なもの、あらゆる「負」を内包しながら、
“うなぎ”を育て、うねり、男を飲み込み、生命を生み出す。
作者にとって女性とは、凄まじく、忌み、恐れ、焦がれ、慈しむ、
なんとも表現を越えた超越存在。
なんか、「わけわからん」の感想にて、あしからず(^^;
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美月さんがこんなにお料理の写真を撮るって中々無いんじゃない?
美味しそうで、ご近所さんだったら通い詰めたい。
ジャガイモとサバのテリーヌ?
味が想像できない。
最近テリーヌの本を買った私は興味津々。