fc2ブログ

花笑み*マイ・フェイバリット

ワンコと映画と演劇と音楽と本とおいしいものと… 好きなもの、お気に入りのものについて書いていきます。

Top Page › Archive - 2012年03月
2012-03-30 (Fri)

「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」

「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」

「きっとあなたも好きになる。世界から怖れられた女を――アカデミー賞女優メリル・ストリープが全身全霊で挑む、マーガレット・サッチャーの真実。」誰もが知る「世界でもっとも強い女」マーガレット・サッチャーの生涯を、現在は認知症で療養中の彼女の混沌とした追憶の中で描いた作品。イギリスのありふれた中流の雑貨商の娘マーガレットは、当時のこの階級の女性としては大いなる快挙、オックスフォード合格をはたし、政治家にな...

… 続きを読む

「きっとあなたも好きになる。世界から怖れられた女を――
アカデミー賞女優メリル・ストリープが全身全霊で挑む、
<鉄の女>マーガレット・サッチャーの真実。」

誰もが知る「世界でもっとも強い女」マーガレット・サッチャーの
生涯を、現在は認知症で療養中の彼女の混沌とした追憶の中で
描いた作品。

イギリスのありふれた中流の雑貨商の娘マーガレットは、当時のこの
階級の女性としては大いなる快挙、オックスフォード合格をはたし、
政治家になる夢の道を、その困難を極める道を、一歩ずつ歩んでいく。
彼女に恋した若き事業家デニス・サッチャーのプロポーズに、
「台所で食器を洗うだけの女、子育てをするだけの女として一生を終える
つもりはない」という条件を示し、結婚するマーガレット。
双子にも恵まれ、幸せな女性の暮らしを得た彼女だが、その信念をまげる
ことはなかった。
後を追う子どもたちを残し、男社会の嫌がらせにも負けず、とことん闘う。
その強さは誰もが怖れるところとなり、ついには英国史上初の女性首相を
11年間務め、当時最低レベルにあったイギリスをあらゆる面で最高レベル
の国家にするという使命をはたすべく、最後まで屈せずに歩み続けた。

サッチャーさん、こうして見ると、ほんとにすごい人だったということが
わかる。とにかく、強い。負けない。一人でも、逆境でも、信念を貫く。
孤独の中でも、やりたいことを曲げたり、やめたりはしない。

その強さを演じるメリル・ストリープもやっぱりすごかった!
とにかく、演技が上手い。
老人になった姿も、ほんとに上手い。
まさに、サッチャー女史が、そこにいる、という感じだ。

大きな感銘を受ける一作。
ストーリーとしては史実を追っているので、オドロキや意外性はないが、
やはりこれは必見作だと思う。
マーガレットをずっと見守り、愛し続けた夫サッチャー氏もまた
感動的。裸足で去っていった後姿が心に残ります。

スポンサーサイト



2012-03-28 (Wed)

「傍聞き」長岡弘樹

「傍聞き」長岡弘樹

表題作を含む4作の短編集。「おすすめ文庫王国2012」国内ミステリー部門一位を獲得し、一気に話題人気図書となった。筆者は他作にて小説推理新人賞、「傍聞き(かたえぎき)」で日本推理作家協会賞短編部門を受賞している。評価の高さは文句なし、文庫の帯では宇田川拓也氏のぶっちぎり賞賛が踊っている。すごいんだろうなーと思わせる。が、私は、期待してたのとは違ってて、それほどまでとは思わなかった。短編の短い中で、作り...

… 続きを読む

表題作を含む4作の短編集。
「おすすめ文庫王国2012」国内ミステリー部門一位を獲得し、
一気に話題人気図書となった。
筆者は他作にて小説推理新人賞、「傍聞き(かたえぎき)」で
日本推理作家協会賞短編部門を受賞している。
評価の高さは文句なし、文庫の帯では宇田川拓也氏のぶっちぎり賞賛が
踊っている。すごいんだろうなーと思わせる。

が、私は、期待してたのとは違ってて、それほどまでとは思わなかった。
短編の短い中で、作りすぎな感じがちょっと気になる。
こういう泣かせる系ミステリが、ここ数年増えて来たよね。
「半落ち」のときは鮮烈な印象を受けたけど、あれもこれも泣かせるよー
となると、人情はもういいから置いておいて、もっと本格的な、
スケールの大きいのが読みたいよねーと思うようになる。
こういう系が人気なのは、こんなご時勢だからかな?
ミステリのオチが人情に訴えるというのは、すごく日本的な傾向
だと思う(それが良い悪いということではなくて)

「切れ味鋭い謎解きと、あたたかな人間ドラマを備える」意欲作で、
「第二の横山秀夫」という声もあるそうです。

傍聞き (双葉文庫)傍聞き (双葉文庫)
(2011/09/15)
長岡 弘樹

商品詳細を見る
タイトルに惹かれて * by のりりん
どこかで見かけたと思ったら
旅行中の乗り物内で読もうと買って
半分読んだままでした~
たぶん書店で 目立つ場所に置かれてあったのでしょう
ついこの間読んだのに…
内容が思い出せない(笑)
後半も 読んでみます~

Re: タイトルに惹かれて * by 美月

> 旅行中の乗り物内で読もうと買って
> 半分読んだままでした~

ありますねー、重さも適当で、軽く読めそうなものは「車中用」となり、
そのままバッグの中で保存…ってこと、私も多々あります(^^

> 後半も 読んでみます~

後半も、前半と同じ感じで、消防士さんものの続きがありました。
女刑事さんのは、スピンアウト作品(別本)があるそうです。


2012-03-27 (Tue)

「絶望名人カフカの人生論」フランツ・カフカ 、 頭木弘樹

「絶望名人カフカの人生論」フランツ・カフカ 、 頭木弘樹

ユニークでおもしろいとの評判だったので読んでみた。見開き2ページの構成で、右ページに数行のカフカの言葉、左ページに筆者の解説、という全体のスタイルになっている。カフカの言葉は「超・抜粋」で、2、3行のみのページも多く、また筆者のコメントもそんなに多くを述べているわけではない。んーー、びっちり詰めて書けば、1/3か、1/4くらいのボリュームに圧縮できますね(^^;「カフカの言葉と人生は絶望に充ちている。絶...

… 続きを読む

ユニークでおもしろいとの評判だったので読んでみた。
見開き2ページの構成で、右ページに数行のカフカの言葉、
左ページに筆者の解説、という全体のスタイルになっている。
カフカの言葉は「超・抜粋」で、2、3行のみのページも多く、
また筆者のコメントもそんなに多くを述べているわけではない。
んーー、びっちり詰めて書けば、1/3か、1/4くらいのボリュームに
圧縮できますね(^^;

「カフカの言葉と人生は絶望に充ちている。
絶望のさなかにいる人は、ポジティブな言葉を受け入れられない。
“絶望名人”であったカフカの言葉が、勇気づけてくれるだろう」
というのが筆者の意図として書かれている。
しかし、短い部分だけを取り出されても、カフカの人となりや魅力は
十分に伝わらないし、これだけ読めば、30すぎても父親にグダグダと
文句を言い続け、大人になりきれないまま、愛されずに亡くなった、
なさけない重い精神性の病気の人、という感じを受けてしまう。

というわけで、本書はたぶん絶望の真ん中の人を救うこともできないし、
また健全な精神の人の共感を得ることもできないだろうと思う。
率直に言って、おもしろいとは思えない一冊だった。
じっくり読む気も失せて、ザザザッと読み飛ばしてしまったが、
・・・・・まあ、そんな感じで…おススメはしません(^^;失礼

絶望名人カフカの人生論絶望名人カフカの人生論
(2011/10/21)
フランツ・カフカ

商品詳細を見る
No title * by 波那
美月さん、こんばんは。
カフカってそんな人生でしたか…。
「ニーチェ」の2番煎じを狙ったご本なのでしょうか…。

ご紹介ありがとうございます。

Re: No title * by 美月
波那ちゃん ようこそ(^^

> カフカってそんな人生でしたか…。
これだけを読むと、たいそうお気の毒な生涯だったように
受け取れます…(^^;
病弱で早くに亡くなっただけでも幸せとは言えないでしょうけどね。

> 「ニーチェ」の2番煎じを狙ったご本なのでしょうか…。
うーん、意外性を狙ったという感じがしました。
でもそれなりに人気なようなので、あくまで私の感想ということで
すみませんデス。

2012-03-26 (Mon)

御園座 早乙女太一特別公演

御園座 早乙女太一特別公演

御園座 早乙女太一特別公演第一部 GOEMON 五右衛門~孤高の戦士~第二部 早乙女太一 舞踏ショー/剣舞・影絵 3/22(木)午後4時~の部友人のGETした優待割引の恩恵に与り、御園座の太一クンの舞台を4人で観た。太一クンは、大阪での新感線の「蛮幽記」がとてもよかったので、私としては期待して行った。一部「GOEMON」は、原案:紀里谷和明、演出:岡村俊一、脚本:渡辺和徳、衣裳デザイン:小篠ゆま、というスタッフ。前に映...

… 続きを読む

御園座 早乙女太一特別公演

第一部 GOEMON 五右衛門~孤高の戦士~
第二部 早乙女太一 舞踏ショー/剣舞・影絵

 3/22(木)午後4時~の部

友人のGETした優待割引の恩恵に与り、御園座の太一クンの
舞台を4人で観た。太一クンは、大阪での新感線の「蛮幽記」が
とてもよかったので、私としては期待して行った。

一部「GOEMON」は、原案:紀里谷和明、演出:岡村俊一、
脚本:渡辺和徳、衣裳デザイン:小篠ゆま、というスタッフ。
前に映画化もされている。(観てないので詳細はわかりません)
ゆまさんは、コシノさんのおじょうさん。

二部は、話題の「剣舞・影絵」を含めた舞踏ショー。
「影絵」は、やはりおもしろい作品だし、よく鍛錬されている。
太一クンの踊りは、他のものもよかった。

が、他の踊りのみなさん方、もうひとつビシッと決まるところに欠けた。
第一部の劇も、ニヒルでアンニュイな感じを出そうとしたのだろうけど、
大劇場としては小さくこもってしまって、セリフが通らない。
それに、がなりすぎ。激情は、ただ大声を出すだけが能ではない。
内容も、新感線のようなオチをねらった場面がたくさんあったが、
はずしてしまっていて、笑うに笑えない。
新感線の高田さんがよくやるようなお色気系の演出もあったが、
ただの下品な趣向に見えてしまった。

波乃久里子さん他、松村雄基、堤大二郎、山本亨、桜木健一さんなど
ベテラン勢も揃えているので、若い人たちにももう少し芸を磨いて
もらいたいところです。
ヒロインのすみれさん、華麗なるプロフィールなるも、イマイチ存在感
に欠ける。せっかくスタイルよくキレイなので、こちらもこれから
演劇を極めていってもらいたいですね。

名古屋 御園座にて 3/7~3/30まで

(「影絵」以前のものはこちら↓)

Read More

No title * by めーちゃん
ようは、
監督さんの
料理が下手なんですね。

Re: No title * by 美月
うーん・・・そうですねー、全部、ですかねぇー(^^;

2012-03-25 (Sun)

日経新聞ワインセミナー

日経新聞ワインセミナー

日経新聞のワインセミナーに行きました。500名を越える応募の中、幸運にも150名の抽選に当選♪夫婦で出席しました。◆「おとな」のワインと料理のマリアージュ3月24日(土) 日経新聞名古屋支社3Fホール司会進行はリゾートトラスト常務、総料理長:内山敏彦氏14時~ パネルディスカッション 『ワインは愉し』パネラーは、ソムリエ界の「神様」熱田貴氏と、「女神」島幸子氏。島さん、とてもお美しくて、背がスラ~っとお高く、ス...

… 続きを読む

日経新聞のワインセミナーに行きました。
500名を越える応募の中、幸運にも150名の抽選に当選♪
夫婦で出席しました。

◆「おとな」のワインと料理のマリアージュ
3月24日(土) 日経新聞名古屋支社3Fホール

司会進行はリゾートトラスト常務、総料理長:内山敏彦氏

14時~ パネルディスカッション 『ワインは愉し』
パネラーは、ソムリエ界の「神様」熱田貴氏と、「女神」島幸子氏。

島さん、とてもお美しくて、背がスラ~っとお高く、スリムで、
足がなが~~~~い!ステキです~
やっぱ、ワインを飲んでるとキレイって、本当なのねん♪
アタシもがんばってワイン、たくさん飲もうっ>違います
島さんは、いつも「目覚めの泡」に始まり、「ずっと飲んでる」そうで、
夕食には、泡→赤→白の3本コース、寝るときにもまた飲む、
とのことで、うらやましい限りです(^^
だから、おキレイなのね>違います

熱田さんは、ボソッとおもしろいことをおっしゃる。
しかし、それが笑うとこだとみんなが気付くまでに時間がかかる(^^;
って感じの、とっても好々爺というイメージの素敵な先生でした。

いろいろ興味深いお話が聞けましたが、先生方も普段は「1000円台ワイン」
を愛飲しておられるとのことで、なーんだ、いっしょじゃんと
嬉しくなったり、安心したり、親近感を覚えたり(^^
ツマミも、シンプルなものでいい、トマトとチーズと生ハムがあれば、
そこにバルサミコをかけるだけで、とってもおいしい、ということで、
これもまた、なーんだ、いっしょじゃん♪と(^^v
他にも、お料理とワインの合わせ方のポイントとか、
お若い頃の苦労話や武勇譚など、いろいろ伺えて、おもしろかった。

『コマンドリー・ド・ボルドーのあゆみ』というプレゼンテーションがあって、
(ボルドー愛好家の親睦団体、だそうです。もちろんプロ級の方たちの)
終了後、お待ちかねの試飲会。

なんせ、会の進行中、壇上のお三方は、ワインを飲みながら話して
おられるので、こちらも見ているとヨダレが…だったわけで。
試飲は、泡、赤、白の3種に、プティガトーの試食付き。
お土産に、ワイン小瓶と、サッポロのノンアルコールビール、
DVDが2本、とっても素敵でお得な会でした。
(サッポロビールさん協賛)
日経新聞さん、またよろしくお願いします。

この日は、藤澤クンの歌を聴き、広小路通りではコスプレの若者たちを見て、
いろいろ見聞を広めた楽しく有意義な一日でありました(^^


No title * by 珈琲党
結構な催しですね。
くじ運も良くて、うらやましい!

島さんて「サミュゼ」のママさんですよね。
確かにステキな人かも。
男性には人気があるのですが、なぜか女性からの評価が厳しいようです。
私は、見当違いのオススメと立派なお値段で、足が遠のきました(笑)

Re: No title * by 美月
珈琲党さん こんばんは。
> くじ運も良くて、うらやましい!
そうなんですよね、ラッキー(^^vって感じです。

私は「サミュゼ」には行ったことがないのですが、
> 男性には人気があるのですが、なぜか女性からの評価が厳しいようです。
というのも、確かにわかるような気もしますね(^^;
私は基本、キレイな方は好きです。うらやましいので(笑

> 私は、見当違いのオススメと立派なお値段で、足が遠のきました(笑)
島さんのお話では、
お客さんの状況を見極めて、おススメするワインの値段を判断する、
「女性をくどいている男性」がいちばん、高価なワインを気前良く支払われる、
とのことでしたよ~?(笑

2012-03-25 (Sun)

藤澤ノリマサくんを聴いた:ポップオペラ

藤澤ノリマサくんを聴いた:ポップオペラ

偶然、オアシス21(名古屋市・栄)で、藤澤ノリマサくんのコンサートに遭遇し、聴いた。とてもよかった♪よく知られている名曲2つを貼っておきます(^^...

… 続きを読む

偶然、オアシス21(名古屋市・栄)で、藤澤ノリマサくんの
コンサートに遭遇し、聴いた。
とてもよかった♪
よく知られている名曲2つを貼っておきます(^^

Read More

2012-03-15 (Thu)

「サラの鍵」

「サラの鍵」

書かないうちに、私の観た名演小劇場ではすでに終了していた。簡単にメモ。フランス人の夫と娘とパリで暮らすアメリカ人ジャーナリストのジュリア。待望の第二子を妊娠したが、夫との気持ちはすれ違い、悩んでいる。そんな中、仕事で、60年前にパリで行われたユダヤ人一斉検挙について詳しく調べることになる。その中で、彼女らが夫の両親から受け継いだ改装中のアパートが、かつて迫害を受けたユダヤ人家族の住居であったことを知...

… 続きを読む

書かないうちに、私の観た名演小劇場ではすでに終了していた。
簡単にメモ。

フランス人の夫と娘とパリで暮らすアメリカ人ジャーナリストのジュリア。
待望の第二子を妊娠したが、夫との気持ちはすれ違い、悩んでいる。
そんな中、仕事で、60年前にパリで行われたユダヤ人一斉検挙について
詳しく調べることになる。
その中で、彼女らが夫の両親から受け継いだ改装中のアパートが、
かつて迫害を受けたユダヤ人家族の住居であったことを知る。
そこに60年前に住んでいたサラという少女は、突然の検挙に、
幼い弟を納戸に入れ、扉を閉じ、鍵をかけた。
「すぐに迎えに来るから、静かにしていなさい」と。
しかし、事態は、サラの思っているようなものではなかった…

ジュリアが、真実を追究していく姿が、真摯で感動を呼ぶ。
誰が加害者で、誰が被害者という区切りではなく、人種を超えて
歴史を明らかにし、責任を持って対峙しようとするあり方が
求められるべきなのだ。
しかし、それはジュリアの夫の家族や、サラに関わった人々を
幸福にするものでもなく、また、歓迎されるものでもなかった。
でも、明らかにしなければ、前には進めない。
過去をうやむやにし、「ま、そういうことでしょ」では、永遠に
何も変わらない。
作品は、今、なすべきこと、あるべき姿を問いかけてくる。

日本人には、ユダヤ人迫害の歴史と、その後の感情というのが、
もうひとつよくわからないところがある(私にはある)が、
その複雑な民族的感情というのは、日本においても似たような
ものがないわけではない。
人はこんなにも非道で残酷なことができるものなのか。
私にもできるのか。その時には、やってしまうのか。
誰が「いいえ、私は絶対やりません」と言えるか。
「昔のことだよ」と片付けてしまうのは正しくない。
一人一人が深く考えていくことが求められている。

サラの出会うおじいさん・おばあさん夫婦が、素晴らしい。
しかしそれでも作品の救いとはならない。

監督:ジル・パケ・プレネール
主演:クリスティン・スコット・トーマス
原作:タチアナ・ド・ロネ「サラの鍵」(新潮社)

2012-03-14 (Wed)

「ピアノマニア」

「ピアノマニア」

音楽ファンの方たちにもっと早くご紹介しようと思ってたのだけど、遅くなってしまって(汗)、でもまだ終ってないようで、よかった。「ピアノマニア」公開劇場が多くないようですが、名古屋では名演小劇場で上映中(^^映画は、スタインウェイの調律師:シュテファンを追ったマニアックなドキュメンタリー。ほとんどのプレイヤーがマイ愛器を持参できるのに、ピアノに限ってはそれは不可能。だから、調律師は、ベストの状態のピア...

… 続きを読む

音楽ファンの方たちにもっと早くご紹介しようと思ってたのだけど、
遅くなってしまって(汗)、でもまだ終ってないようで、よかった。

「ピアノマニア」
公開劇場が多くないようですが、名古屋では名演小劇場で上映中(^^

映画は、スタインウェイの調律師:シュテファンを追ったマニアックな
ドキュメンタリー。
ほとんどのプレイヤーがマイ愛器を持参できるのに、ピアノに限っては
それは不可能。だから、調律師は、ベストの状態のピアノを彼らに
提供する使命があると考える男。
彼を悩ませ、発奮させるのは、熟練のピエール=ロラン・エマール始め、
日本では巨匠よりも認知度の高いラン・ラン、そして、巨匠ブレンデルや、
ブッフビンダー、などなど。

その彼らのこだわりが、もうすごい(^^
「余韻の、高い音域の消え方が美しくない」だの、ちょっと弾いては、
「バランスが壊れたから、直してくれ」だの、「繊細さと大胆さの
両方を兼ね備えた音を作ってくれ」だの、etc.
そのたびに、シュテファンは、ホールと裏方を駆け巡り、工場へ馳せ参じ、
不必要な音響版を開発し、仲間の賞賛と感謝と労わりと、少しばかりの
呆れ顔をもらいながら、また今日も、明日も、切磋琢磨する。

これは、はてしなき「ピアノおたく」たちの物語である。
シュテファンは「みんなが欲しがっている共通のたった一つの音が確かに
あるんだ」と言うけれど、それはたぶんあるんだろうけど、でも
聴く側がはたしてそこまで聴くことができるのか、どうか?

個人的な好みのピアノの音というのもあるし、また、メーカーによる個性も
あるし、この曲にはこの音であってほしいという理想は個々異なるだろうし、
せっかく作りこんだ音も、ホールのその日のコンディションや自然環境
によって、その「たった一つの音」を保持できるかどうかわからない。
たぶん、彼らの目指すものは、常に徒労の域のギリギリのところを
さまよいながら、光を求めていくものだろう。
それでも、その「神の音」を求めて、また今日もはてしない闘いを挑み、
極限までがんばってしまう彼ら。

我ら凡人は、この愛しきピアノおたくたちに幸あれと願わずにおられない。
愛らしい「おじさん少年」たちの、幸福の物語。ぜひ。


No title * by めーちゃん
わたしチェルニー30番で挫折しましたわー
だから、音質はそこまでね。

音質のちがい、わかります?

Re: No title * by 美月
> わたしチェルニー30番で挫折しましたわー

おや、30番ですか。わりと諦めが潔いタイプなんですね。
私はヤマハ育ちなので、やっぱりあの音が好きなんですよねー(^^
「日本的な音」だと思います。

2012-03-13 (Tue)

名フィル定演 第389回 「愛する妻へ」

名フィル定演 第389回 「愛する妻へ」

名フィル 第389回定期演奏会「愛と死」シリーズ《愛する妻へ》エルガー: 弦楽のためのセレナード ホ短調 作品20エルガー: チェロ協奏曲ホ短調 作品85ワーグナー: 歌劇『タンホイザー』序曲R.シュトラウス: 交響詩『死と変容』 作品24[アンコール]エルガー「愛の挨拶」[指揮]円光寺雅彦[チェロ]山崎伸子名古屋フィルハーモニー交響楽団3月10日(土)愛知県芸術劇場コンサートホール------------------------------------...

… 続きを読む

名フィル 第389回定期演奏会
「愛と死」シリーズ《愛する妻へ》

エルガー: 弦楽のためのセレナード ホ短調 作品20
エルガー: チェロ協奏曲ホ短調 作品85
ワーグナー: 歌劇『タンホイザー』序曲
R.シュトラウス: 交響詩『死と変容』 作品24
[アンコール]エルガー「愛の挨拶」

[指揮]円光寺雅彦
[チェロ]山崎伸子
名古屋フィルハーモニー交響楽団

3月10日(土)愛知県芸術劇場コンサートホール

teiki389_s.jpg
--------------------------------------------
約1年間コンサートに行かなかったのだが、ようやく再デビューしました。
「愛と死」シリーズの最後は、エルガーが妻に贈った曲などで構成
された「愛する妻へ」と題する、ご夫婦共演のコンサート。

弦楽系の曲はこれまであまり好んで聴いてこなかったのだけど、
(やはり菅と打が揃わないともの足りない、と思っていた)
1曲目のセレナードはとても柔らかく優しくて、乾き気味の冬の心に
じんわりと染みて、ああ、いいなぁ…と思うものだった。

2曲目のチェロコンチェルトもとてもよかった。
深い音がよく伸びて、ドラマチックな要素も豊かに表現されて、
テクニックは言うまでもなく華麗で、実に堪能させてもらえた。
アンコールはチェロ用にアレンジされたエルガーの名曲で、
これまた感動。
オットは「やっぱり、あれはバイオリンでないと」と言っていたけど、
私はチェロで奏でられるのにとても魅了された。
人は異性の音域に魅力を感じるものなので、男性はアルトの楽器が、
女性はテノールの楽器が、本能的に好きなのかも(?)
円光寺さんから山崎さんにかわいいブーケのプレゼントがあり、
それがちょっとてれくさそうでもあり、会場全体が和やかに(^^


後半、「タンホイザー」の出だしで菅に少しアンバランスがあったが、
その後は大いに盛り上がり、次の「死と変容」も、とても詩的な、
また劇的な演奏だった。
今回はなんというか、私の円光寺さんのイメージを一新させるような
感動を得た演奏会だった。
冷静で温厚そうなご様子のその内側に、こんなに激情的な一面を
お持ちだったのだなぁと、失礼ながら思ったりしました。
ま、これはあたりまえのことですよね(^^;

コンサートも、しばらく休むと、ナマ音の生命力にいつも以上に感動し、
過剰に反応している部分が私の中にあるかもしれないけど、
何にせよ、音楽のある世界に生まれてよかったです♪


2012-03-05 (Mon)

「怒らないこと 2」アルボムッレ・スマナサーラ

「怒らないこと 2」アルボムッレ・スマナサーラ

近頃、ニュースとか世間とか見てても、怒ってる人が多いなーと思って、そういう世の中ってイヤな感じなわけで、そういう自分も考えてみれば、なんだかんだ「これはおかしい!」とか言って、しょっちゅう怒ってる。よろしくないね。まあ、そういう気さえなくして、しおれてしぼんでしまうよりはましかもしれないけど。怒る元気のあるうちが花?…などと思いつつ、スマナサーラ師の本、2冊目を読んでみた。これは「2」で、当然「1...

… 続きを読む

近頃、ニュースとか世間とか見てても、怒ってる人が多いなー
と思って、そういう世の中ってイヤな感じなわけで、
そういう自分も考えてみれば、なんだかんだ「これはおかしい!」
とか言って、しょっちゅう怒ってる。よろしくないね。
まあ、そういう気さえなくして、しおれてしぼんでしまうよりはまし
かもしれないけど。怒る元気のあるうちが花?
…などと思いつつ、スマナサーラ師の本、2冊目を読んでみた。
これは「2」で、当然「1」があるのだが、みなさんのレビューを
参考に「2」を選んでみました。

世界は常にいつも移り変わっていくので、安定した状態というのは
なくて、だから、いつも人はそれを不安に感じたり、イヤだと思ったり
することをさけることはできなくて、つまり、生まれつき「怒る」ように
なっているのである。

しかし、「イヤだ」「不安だ」と怒っているのは、「私」であり、
そもそも「私」というのは、今の私と、1秒先の私はもう同じでなく、
1秒前の私とも、また違うのだ。
そもそも「私」「自我」というのは、厳密には存在しない妄想であり、
よって、それによって怒っているというのは、賢いことではない。

しかし、怒りを本質的に失くしてしまうことは凡人には無理。
なので、「怒り」を冷静に見つめ、それに振り回されない自分を
コントロールしていくのが、よい生き方である、という内容。
(めちゃくちゃまとめすぎて、すみません)

「怒り」を10種類に分類して、細かく説明してくれてあるのが
説得力がありました。
「なんかイヤ」「不安」「不満」と言った基本的な怒りに
始まり、「嫉妬」や「蔑み」「後悔」などは私たちが簡単に
陥ってしまいがちなものであり、放っておけばどんどん増幅して
過激に育ってしまう「怒り」を、少しでも客観的に捉えるようにし、
自分の中で育てないようにしたいものです。
私などは、特に自我の鎧を着て、身動きできなくなりがちな
人間なので、注意しなくては。
キーワードは「喜びは共有する」「役にたつことをする」
だそうです。
いつも身近でわかりやすくて、なるほどなーと思わされます。

怒らないこと 2―役立つ初期仏教法話〈11〉 (サンガ新書)怒らないこと 2―役立つ初期仏教法話〈11〉 (サンガ新書)
(2010/07/29)
アルボムッレ・スマナサーラ

商品詳細を見る
2012-03-05 (Mon)

「陽だまりの彼女」越谷オサム

「陽だまりの彼女」越谷オサム

たいへん売れてる話題本である。単行本は一刷だけだったが、文庫になって、編集者の力入れで、14刷20万部を越えて売れてるのだって。「女子が男子に読んでほしい恋愛小説№1」という帯で、ポップなカバーだが、40、50代男性を中心にファン層を広げているそうで。出だしは、大甘の恋愛小説。転校で別れた中学時代の同級生に、ある日劇的に再会する主人公。彼女は顔はカワイイのだが、「稀代のバカ」で、変わり者で、あやしいウワサも...

… 続きを読む

たいへん売れてる話題本である。
単行本は一刷だけだったが、文庫になって、編集者の力入れで、
14刷20万部を越えて売れてるのだって。
「女子が男子に読んでほしい恋愛小説№1」という帯で、ポップな
カバーだが、40、50代男性を中心にファン層を広げているそうで。

出だしは、大甘の恋愛小説。
転校で別れた中学時代の同級生に、ある日劇的に再会する主人公。
彼女は顔はカワイイのだが、「稀代のバカ」で、変わり者で、
あやしいウワサもあり、当時はクラス中のいじめられっ子だった。
主人公は、あまりに悪質なイジメにがまんできず、彼女を救ったことが
あり、それからなつかれていて、甘いほのかな初恋もあったものの、
転校で別れ、それっきり。
社会人となって彼の前に現れた彼女は、別人のような、優秀で、美人で、
男子の注目を集めるモテ女子となっていた・・・

という出会いに始まり、しばらくは、男子の理想を絵に描いたような、
大甘の恋愛小説がしばし続く、が、やがて、なんとなく不穏な感じ、
そして、なにか不幸に向っていくような感じが漂ってきて、
冬ソナ的悲恋小説?と思うと、あれれ、ファンタジーなの?
というフシギな小説。

大好き、好きで好きで、あの人とぜったい離れたくない!…という、
誰の心にもある原初的恋愛感情にダイレクトに迫るので、
悲恋的終了の段階では、感涙むせぶ人も多いだろうと思うし、
ファンタジー的要素を加味された後も、その感動をひきずって、
なかなか後味の濃い一冊である。
甘口のラブラブを読まされるのが苦手な私は、最初ちょっと引いたが、
後半は一気に読まされ、半日で読んでしまった。

ちょっと「1万回生きたネコ」を思い出した。
ネコ好きの人にはたまりませんね。
ピュアな心を大切に持っているおじさま達にウケるのもわかります。
いろいろと盛り込んであるので、伏線も大事に読んでいくと
ふうむ、なるほどねー、となります(^^

陽だまりの彼女 (新潮文庫)陽だまりの彼女 (新潮文庫)
(2011/05/28)
越谷 オサム

商品詳細を見る
2012-03-05 (Mon)

春よ:授かりもの

春よ:授かりもの

早くも三月。一気に温かく、春本番を期待したいところだが、なかなかそうもいかない。昨日も今日も冷たい雨、明日も雨らしい。春よ~ 2月の授かりもの。その1:開運れーらにゃんとうららの道を散歩していたある朝。空から何かが、ぽと…っ、と落ちてきた。「?」と髪を拭うと、赤茶色の流動状物体。What? 嗅ぐと、めっちゃ、「木」くさい。なんと、小鳥さんのうんPでありました。赤い実を食べた、ですね。うにゃーん(>_< ) 大...

… 続きを読む

早くも三月。
一気に温かく、春本番を期待したいところだが、なかなか
そうもいかない。昨日も今日も冷たい雨、明日も雨らしい。
春よ~ 

2月の授かりもの。

その1:開運
れーらにゃんとうららの道を散歩していたある朝。
空から何かが、ぽと…っ、と落ちてきた。
「?」と髪を拭うと、赤茶色の流動状物体。
What? 嗅ぐと、めっちゃ、「木」くさい。
なんと、小鳥さんのうんPでありました。赤い実を食べた、ですね。
うにゃーん(>_< ) 大当たり。運ついたかな?

その2:確定申告[医療費控除]
去年は眼科でたくさん医療費使ったのさ。手術代払ったもんね。
と、領収書の束(まさに「束」だった)と電卓を両手に格闘。
激戦の末、結果が出ると、なんと、こんだけですか、ケチ!
という小金なり。(1万3千円あまり:健保の給付金があったので)
しかし、小市民に小金は大切な財産ですから。
行きましたよ、税務署さん、還付、お待ちしておりますので。

その3:せとか
月末の日曜の午後、名駅の八百屋さんという行商のお姉さんあり。
「せとか、とか、持ってますよ!!」とのこと。
聞けば、「せとか」というみかんは、ある情報番組で紹介され、
たいそう人気なのだそうだ。
「これが、あの、せとかです!ホンモノですよ!」と言うので、
「あの、せとか」も「あれでない、せとか」も、私にはわからないが、
5個で1000円というので、お買い得だなと思い、購入した。
フルーツトマトもおいしそうだったけど、高そうだったからやめた。
はい、「あの、せとか」おいしゅうございました♪

その4:塩麹
友達ブログで、「あの塩麹がナンダカンダ…」と書かれていて、
なんせ、主婦的情報に疎いので、「なんぞや?」と、オットに
「知ってる?」と聞くと、「知ってるさ!今、話題だよー!」
と即答された。これは意外な方向からの牽制球にて、
ちょっと主婦のプライドが傷つき(^^;
さっそくスーパーで売ってたので、買ってきた。
まだ使ってませんが、そんなにおいしいのでしょうか(^0^


No title * by ハリママ
美味しさが分からないまま第二弾作成中。
発酵食品=体に良いってことで取り込んでいます ^^;
なんだか偏った食生活を送っている我が家です。
出来上がっている塩麹のお味コメント待っていま~す。

Re: No title * by 美月
手元にGETしただけで、時流に乗ったという達成感と安心感に満ち、
いまだ調理しておりません(^^;
感想はいま暫くお待ちくだされまし。