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花笑み*マイ・フェイバリット

ワンコと映画と演劇と音楽と本とおいしいものと… 好きなもの、お気に入りのものについて書いていきます。

Top Page › Archive - 2012年02月
2012-02-21 (Tue)

「ドラゴン・タトゥーの女」

「ドラゴン・タトゥーの女」

2010年のスウェーデン版に遅れ、ハリウッド版が公開されている。「セブン」「ソーシャル・ネットワーク」のデビッド・フィンチャー監督。原作に忠実に謎の「押し花」からスタートする英語版は、「よく言えば力強い、言い換えればドロ臭い」感のあったスウェーデン版に比べて、洗練されて、ひとつの「観せる」ための映画作品世界が完成されて、鋭利で冷たい美しさが際立っている。(実際に冷たく寒そうな一面雪の世界だけどね(^^...

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2010年のスウェーデン版に遅れ、ハリウッド版が公開されている。
「セブン」「ソーシャル・ネットワーク」のデビッド・フィンチャー監督。
原作に忠実に謎の「押し花」からスタートする英語版は、
「よく言えば力強い、言い換えればドロ臭い」感のあったスウェーデン版
に比べて、洗練されて、ひとつの「観せる」ための映画作品世界が
完成されて、鋭利で冷たい美しさが際立っている。
(実際に冷たく寒そうな一面雪の世界だけどね(^^

ざっくばらんに言って、主人公ミカエルが、ダニエル・クレイグに
なったところで、格段に魅力がアップした。満足度はケタ違い(^^v
とてもセクシーでいい男っぷりで、また今回は温かい人間性も
アピールされていて、ネコもかわいいし、とっても◎

ストーリーは残酷で衝撃的な内容のミステリーであり、
権力社会の巨悪も弾劾して、許しがたい思いに駆られるが、
ハリウッド版は、そこにリスベットのミカエルへのほのかな思いの
温みの片鱗が、いかにも「ハリウッド」っぽい甘切ない感じ
を+していて佳。

ナチスの問題や聖書の内容が謎解きに絡んでくるので、これを
最初に見ただけでは、わかりにくいかもしれない。
3時間近い長編なので、眠くならないように、原作やスウェーデン版
で予習していくとよいでせう。
天才ハッカー:リスベットはルーニー・マーラーが熱演。




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2012-02-18 (Sat)

「キツツキと雨」

「キツツキと雨」

これはとてもいい映画でした。ほのぼの、ほんわか、やんわりあったかくて、しみじみする。見終った後に心の中にじわーんとした幸せの灯がともる。「南極料理人」の沖田修一監督のオリジナル脚本の新作。主人公はのどかな山村で林業に従事する男:岸(役所広司)3年前に妻を亡くし、目下の頭痛の種はニートの長男(高良健吾)だ。ある日、山に映画のロケ隊がやってきて、なりゆきで岸は出演することになる。役はゾンビ。なりゆきを...

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これはとてもいい映画でした。
ほのぼの、ほんわか、やんわりあったかくて、しみじみする。
見終った後に心の中にじわーんとした幸せの灯がともる。
「南極料理人」の沖田修一監督のオリジナル脚本の新作。

主人公はのどかな山村で林業に従事する男:岸(役所広司)
3年前に妻を亡くし、目下の頭痛の種はニートの長男(高良健吾)だ。
ある日、山に映画のロケ隊がやってきて、なりゆきで岸は出演する
ことになる。役はゾンビ。
なりゆきを重ね、次第に映画に深く関わっていく岸。
幸一(小栗旬)は監督のくせに、自信がなく、オドオドしている。
しだいに、助監督?ディレクター?みたいになってきた岸は、
そんな幸一を励まし、撮影に協力していくが…

監督独特の間合いがユーモラスで、うまく外していて、苦笑がもれる。
笑いつつ、息子を思う父の心、幸一と息子(浩一)の成長、
理解を深め合う姿に、共感しながら、奇跡的な感動のラストへ。

役所さんがとてもいい味を出していて、うまいです。
旬くんもナイーブでマジメな青年を演じて、キュート。
他、山崎努さん、伊武さん、平田さん、嶋田久作さんなどなど、
大物俳優さんが多数出演。臼田あさ美ちゃん、かわいい。
必見作の1本です。




ご無沙汰しています! * by 上谷です
お元気ですか?

実はこの映画、とっても気になっていたのです。

挿入歌かな?
星野源のフィルムが好きで
毎日、動画を見ています。

長男の大学も決まって
ちょっとホッとしているところなんです。

時間を作って見に行こうと思います。
ご紹介をありがとうございます!



Re: ご無沙汰しています! * by 美月
こんにちは(^^おひさしぶりです~

はいはい(*^^*)星野源さんの主題歌もいいですね~
なんか、ほんわ~か~となる、明日も元気出していこうって思える、
柔らかな脱力系が暖かな気持ちにさせてくれます♪

> 長男の大学も決まって
> ちょっとホッとしているところなんです。

おー!それはおめでとうございますー!
時のたつのは早いですね。
いろいろ、少しゆっくりできますね。
映画もぜひ行ってきてみてください(^^v

2012-02-14 (Tue)

「名もなき毒」宮部みゆき

「名もなき毒」宮部みゆき

「誰か Somebady」、本作、「ペテロの葬列」と続く杉村三郎シリーズ。2007年吉川英治賞受賞作。文庫になったところで読んでみた。主人公は、普通のフラットなおじさんである。思慮に長け、慎重ではあるが、他に特別に魅力があるわけでもなさそうに描かれている。つまり、よくいる人の一人。しかし、杉村は、今多コンチェルンという財閥企業の会長の妾腹の娘と結婚している。そこが唯一、彼の「特別」な点だ。そのせいで実家の両親...

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「誰か Somebady」、本作、「ペテロの葬列」と続く杉村三郎シリーズ。
2007年吉川英治賞受賞作。文庫になったところで読んでみた。

主人公は、普通のフラットなおじさんである。
思慮に長け、慎重ではあるが、他に特別に魅力があるわけでも
なさそうに描かれている。つまり、よくいる人の一人。
しかし、杉村は、今多コンチェルンという財閥企業の会長の
妾腹の娘と結婚している。そこが唯一、彼の「特別」な点だ。
そのせいで実家の両親には勘当されているようだ。
なんで?お金持ちバンザイじゃん、などと思ってしまうが、
そこらへんは「誰か」を読んでないのでわかりません(^^;

そのつもりはないのに、誰かの怒りを買ってしまうということがある。
それは些細なこと、子どもが学校で悪口言われたとか、犬のサンポで
吠えられたとか、そういうレベルのことでも、相手の逆鱗のツボに
はまってしまうと、知らず知らずに猛烈な怒りを買うことになっていて、
しかも相手は心から「怒っている」ので、自分の怒りを正当なもので
あるとしており、手のつけようがない、収めようがない、
…ということに誰でも遭遇しないとは限らない。

今作には、原田いずみという「生まれついての嘘つき」と言われる、
ド級レベルの虚言癖のある女性が登場する。
しかし、彼女にとってみれば、それはあくまで「正当な怒り」であって、
相手に向けざるを得ないものなのだ。
杉村三郎は、この原田いずみに翻弄される。
なぜか? それは彼が「幸せな人生」を歩んでいると見える、からだ。

一方、社会では連続無差別毒殺事件が4件、起っている。
杉村は、原田いずみつながりで、この事件の当事者に関わることに
なる。犯人は誰なのか? 誰が、誰を、殺したいほど憎んでいたのか?

長編だが、スルスルと一気読みできる。
よく読んでいけば、間もなく犯人もわかる。
作品は謎解きをさせたいのでなく、社会に蔓延する「怒り」をテーマに
しているのだ。
「怒り」は自分で飼いならさなければならない。
現代は、どこを向いても「怒り」の種があちこちにこぼれている。
それを自ら拾わないようにしなければならない。
もちろん、怒らずにはおられない境遇や、不遇の連続の人生、
生まれついての理不尽な不公平感、そういうものがあることは
否定できない。
しかし、それを誰かに解決してもらえる、というものでもない。
また、だからしょうがないじゃないかと開き直るのも違っている。
歪んだ「怒り」は自分で自分を悲しく貶めることだ。

ふるーい歌が出てくる。ラストでチンドン屋さんが奏でていく。
「丘を越えて」
こうしてみるといい歌詞だなあと思う。
心に愛を、くちびるに歌を。

名もなき毒 (文春文庫)名もなき毒 (文春文庫)
(2011/12/06)
宮部 みゆき

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No title * by のりりん(non)
「誰か Somebady」も 「名もなき毒」も読んだのですが~
うっすらとしか覚えてなくて…
私の次男とその嫁が 面白かった~と盛り上がっていたので
話に参加しようとして 中途半端状態(笑)
新作は 新聞に連載されてるようですね
まだ 出版されてないのかな~

宮部さんの作品は
好きな物ばかりではないし 重すぎるのもあるけれど
それでも ストーリー展開と文章のみごとさには
ホントに 参ります~ すごい作家さんだと思います。

Re: No title * by 美月
のりりんさん こんにちは(^^

宮部さんはホントに多作な方で、しかも多彩で、
いったいその頭の中はどんなふうになっているんだろう?と
思わされますね~
北方さんなんかもそうですけど、平行して続行できる力、脳内を
分割管理できる力というか、がすごいですよね。
私は宮部さんの時代物がけっこう好きです♪

のりりんさんのところにお伺いすると、私の守備外の作家さんの
ことがたくさん書かれていて、勉強になります。
楽しみです(*^^*

2012-02-13 (Mon)

「麒麟の翼」映画

「麒麟の翼」映画

映画館、かなりいっぱいだった。東野圭吾人気の高さが伺える。東野さんは「容疑者X」でエドガー賞にノミネートされたそうだ。これで「世界の東野」になっていくんだろうか。すごいなあ。わかっちゃいるけどやっぱ泣かされるという感動作で、中井喜一さんがすごくいいのだ。もうあちこちから、鼻をズーズーとすする音が激しく聞こえて、チラ見すると、中年お父さんが泣いてたりする。やはり、父の思い、共感するところが大きいのだ...

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映画館、かなりいっぱいだった。東野圭吾人気の高さが伺える。
東野さんは「容疑者X」でエドガー賞にノミネートされたそうだ。
これで「世界の東野」になっていくんだろうか。すごいなあ。

わかっちゃいるけどやっぱ泣かされるという感動作で、
中井喜一さんがすごくいいのだ。
もうあちこちから、鼻をズーズーとすする音が激しく聞こえて、
チラ見すると、中年お父さんが泣いてたりする。
やはり、父の思い、共感するところが大きいのだろう。
親子の愛情は、特に「父と息子」は、ほんとにこんな風で、
もっと素直に胸襟を開いて語りあえばよいものを、それが
できなくて・・・・てことで、やはり本作はティッシュ必携です。


この前、BS11「ベストセラーブックTV」にメジャー3社の
東野さんの担当編集さん3人が出演していた。
お三方とも普通のOL風の、30~40代くらいの女性で、
もっとすごいやり手風だとか、すっげー氷の美女風だとか、
もう全部捨てて編集に命かけてます風だとか、そういうのだと
「なるほど、なるほど」と納得できるのに、通常のいい感じ
だったので、ちょっと悔しかったなあーー(^^;
このビミョウな気持ち、そこのあなたなら共感してもらえる
でしょうか…?

「麒麟」については、「先生がある日、“ねえ、日本橋で人が
死んでたら、どうだろうね?”と言われて、そこから二人で
人形町界隈をひたすら歩き回って作った、ウンヌン」と話されてた。
むーん、やっぱこれ、悔しくないですか~?(^^

麒麟の翼 (特別書き下ろし)麒麟の翼 (特別書き下ろし)
(2011/03/03)
東野 圭吾

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中井さん * by のりりん
この作品は 本でしか知りませんが
読みながら 頭の中で 登場人物が動き回っていました。
おとうさん役は 誰だか知らなかったので
勝手に想像した姿でしたが…

中井貴一さんは 若い頃からテレビで見ているので
いい中年になってきたな~と まるで知り合いのように感じています。

東野さんの作品が すべて好きなわけではありませんが
やはり すごい作家さんだなと思います。
ノリに乗っているという感じを受けますね~

Re: 中井さん * by 美月
私、実はこれは、本より先に映画を観てしまいまして…
「本→映画」はアリだけど、「映画→本」は、ミステリーの場合は
なしだなぁ…と思いましたデス(^^;

中井お父さん、とてもよかったです♪
他のキャストもイメージ的に合っているように
思いました。

東野さん、ホント、すごいですねー
あんだけ書くと、頭の中でネタが混ざり合わないのかなーと、
凡人は思ってしまいますぅ~


2012-02-13 (Mon)

宝塚 宙組公演「仮面のロマネスク」 中日劇場

宝塚 宙組公演「仮面のロマネスク」 中日劇場

宙組公演「仮面のロマネスク」    「アパショナード!!Ⅱ」レビュー   大空祐飛、野々すみ花   2月9日 中日劇場にて原作は、ラクロ「危険な関係」[動乱に揺れるフランス宮廷を舞台に、美貌の青年貴族ヴァルモンと若き未亡人メルトゥイユ伯爵夫人の間で交わされる冷徹で官能的な恋の駆け引きを通じて・・・・・・](公演チラシより)ということで、原作はたぶん、もっと「危険な」ものであるのだろうと思われるのだ...

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宙組公演「仮面のロマネスク」
    「アパショナード!!Ⅱ」レビュー

   大空祐飛、野々すみ花
   2月9日 中日劇場にて


原作は、ラクロ「危険な関係」
[動乱に揺れるフランス宮廷を舞台に、美貌の青年貴族ヴァルモンと
若き未亡人メルトゥイユ伯爵夫人の間で交わされる冷徹で官能的な
恋の駆け引きを通じて・・・・・・](公演チラシより)
ということで、原作はたぶん、もっと「危険な」ものであるのだろうと
思われるのだけど、そこは宝塚風に、純愛路線で仕上げてあった。
ので、「愛してはいけないのよ!」というのが、ちょっと現実味に
欠ける感は免れないが、そもそも宝塚は夢を観るものだから、
まあ、いいんだろう(^^とおもふ。

大空祐飛さん、退団である。(そうそ、霧矢大夢さんも退団だ)
レビューは「祐飛さん特集」の感あり。
みなさん、同じ人間であると思えないくらいスタイルがよくて、
めっちゃかわいくて、きれいで、すっごく一生懸命で、
しばしリアルを喪失して、わが身を、棚の上の、またその上に
しまいこんで忘却し、美しきロマンの世界を堪能しました。
いや~、宝塚っていいなぁ~♪♪

2012-02-07 (Tue)

「ぬるい毒」本谷有希子

「ぬるい毒」本谷有希子

本谷さんのものはいつもエキセントリックに圧倒的だけど、これはまたとてもすごい作品である。表面的には恋愛小説の形だが、人間の自意識をとことんつきつめていったものだ。自意識は、生きているかぎり離れることのできないものであり、だから、文学でも、音楽でも、その他のあらゆる「表現」において常に追及されてきたものだ。社会との関りの中で考えたり、歴史との対話の中で考えたり、スタンスは個々多様だが、つねに「そこに...

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本谷さんのものはいつもエキセントリックに圧倒的だけど、
これはまたとてもすごい作品である。
表面的には恋愛小説の形だが、人間の自意識をとことん
つきつめていったものだ。
自意識は、生きているかぎり離れることのできないものであり、
だから、文学でも、音楽でも、その他のあらゆる「表現」において
常に追及されてきたものだ。
社会との関りの中で考えたり、歴史との対話の中で考えたり、
スタンスは個々多様だが、つねに「そこに求められるもの」である。
誰もが捨て去ることのできないものであるから、やっかいで、
高潔に登りつめたり、下劣に貶めたり、いろいろな自意識が
つきつめて表現されてきたが、本谷さんのものはいわゆる
「嫌な感じ」であることが常で、それが理解を阻んでいるが、
誰の中にもあるものを、一方向にとことん追いかけていくと、
こういうものが出てくるんだろうと思う。
その感想はもう「すごい」と言うしかなくて、谷崎潤一郎の作品
に通じるような、理屈では表現しきれないものだ。
三島の中にはまだ理屈があるが、谷崎や本谷さんには理屈がない。
本能の世界の自意識を描いていると思う。
「ぬるい」というのは、作中の人物に対する表現だけど、
みんな「ぬるい」よ、みんなもっと人間を考えてごらん、という
作者のメッセージが聞こえるようである。
芥川賞の候補になっていたが、都知事もこういうのなら好きなんじゃ
ないのかなとおもふけど。(論評は未確認です<(_ _)>
一時期「ぬるい」時代があったが、まだまだ読み応えのあるものも
いっぱい出てきて、とても生きている間に私ごときが読みきれる
ものではないですじゃ(^^; 楽しみでもあり、残念でもあり。
毎度、屁理屈を書いて、失礼しましたー

ぬるい毒ぬるい毒
(2011/06)
本谷 有希子

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2012-02-06 (Mon)

JAF「音楽日和」会員コンサート

JAF「音楽日和」会員コンサート

『音楽日和』JAF会員のための音楽会~ドイツ音楽の真髄~ワーグナー/ 『ローエングリン』第1幕、第3幕前奏曲ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番ト長調 作品58ワーグナー/『リエンツィ』序曲ワーグナー/『トリスタンとイゾルデ』前奏曲と愛の死ワーグナー/『ニュルンベルグのマイスタージンガー』第1幕前奏曲アンコール:エルガー「威風堂々」指揮:飯守泰次郎ピアノ:田部京子名古屋フィルハーモニー交響楽団2月4日(土)愛...

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『音楽日和』JAF会員のための音楽会

~ドイツ音楽の真髄~
ワーグナー/ 『ローエングリン』第1幕、第3幕前奏曲
ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4番ト長調 作品58
ワーグナー/『リエンツィ』序曲
ワーグナー/『トリスタンとイゾルデ』前奏曲と愛の死
ワーグナー/『ニュルンベルグのマイスタージンガー』第1幕前奏曲

アンコール:エルガー「威風堂々」

指揮:飯守泰次郎
ピアノ:田部京子
名古屋フィルハーモニー交響楽団

2月4日(土)
愛知県芸術劇場コンサートホール

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厳冬の雪の季節に、いつも尊敬と感謝を捧げずにいられないのが
JAF隊員のみなさん。どんな過酷な状況でも必ずきっと駆けつけて、
絶対にあきらめず助けてくれる、しかも常に笑顔で!
残念ながら(?)私はまだヘルプ要請をしたことがないのだけど、
そんなJAFさんはチケット割引もしてくれるし、こんなコンサートも
優待してくれる、ああ、感謝、感謝(^^v

名古屋でも昨年に続き2回目がありました。
今年は名フィル(コンマス:日比さん)ちなみにS席で3000円。
お得な価格ですが、レベルの高い素晴らしい迫力のコンサートでした♪

プログラムは、ワーグナーの間にベートーヴェンのピアコンが入る
というちょっと苦しげな感もありましたが、その後に休憩があり、
まずまずの運びでした。
できれば、ここはソリストのアリアだともっとよかったと思うけど、
まあ予算もありますし、文句はありません。
ベートーヴェンは、5番ではなく、4番。
4番は、流麗に、半音階でフルにかけめぐるというダイナミックで
技巧自慢の感じがしますが、生は初めてで、素晴らしいものでした。
いつもお美しい田部さんは、この日はエメラルドグリーンのドレスで
ギリシャの女神のような神々しいご様子(^^

ワーグナーは、熟練の飯守さんで、おおいに盛り上がりました。
会場は一体となって大迫力の名フィルの演奏に聞き惚れて、
アンコール「威風堂々」で、去りがたい思いの中に終了。
個人的に「威風堂々」にはちょっと思い入れがあって、
いつも聴くと涙が出てくる。やっぱり泣けてしまつた。

よく知られていて、よく演奏され、よく聴かれている、でも
いつも感動の上乗せがあって、期待を裏切らないワーグナー、
とてもよい土曜の午後でした。
ソリストアンコールのなかったのが残念だけど。

会場の平均年齢、いつにも増して、めちゃくちゃ高かったとおもふ。
やっぱりみんな老後はクラシックを聴いて楽しいひと時を過ごしたい
と思うんだろうねー(^^
JAFさん、来年もよろしくお願いします。


No title * by 波那
美月さんこんばんは。
佳いひとときをお過ごしになられましたね^^
「威風堂々」好きな曲です。1番が一番有名で
ほかにもあるのは今年になってはじめて知りました。

Re: No title * by 美月
はなちゃん
ありがとうございます~(^^
お得価格で楽しい時間を持つことができました。

「威風堂々」と言えば、まず演奏されるのは1番ですよね、
てことは、 やっぱ1番が抜きん出ているってことかな?
(2~6番は私、記憶にないです。
 エルガーさま、ごめんなさい(^^;



No title * by ちゃ
マイスタージンガーは高校生男子の好きな曲ですじゃ。
2年ほど前に桶でやったんだったかな。
今や私よりもクラシックヲタっぽくなった;^^
うん、私も老後はのんびりクラシックにはまりたい。


Re: No title * by 美月
ワーグナー好きの男子は多いですなー(^^
まさに「音楽のための音楽」、この突き抜けてハイな感じが
脳幹をダイレクトに刺激するんざんしょね。

> うん、私も老後はのんびりクラシックにはまりたい。
ふふふん♪私もよ。
この日はね、ちょっと「老後」感、強すぎで^^;;
ものすごーーく「老後」だったわ(爆

いいなあ * by 珍言亭ムジクス
プログラムが最高ですし、なんとも羨ましい限りです。
ワーグナーはもとより、田部京子さんでベートーヴェン4番というのもいいですね。

何カ月も前からプログラムは案内されるので、来年のプログラムと指揮者を確認して、その内容次第でJAF会員になろうかな?

Re: いいなあ * by 美月
コメントありがとうございます~(^^
JAFは「お守り」みたいな感じで、会費を納め続けているだけなのですが、
クラシックの割引がありがたいです♪
このコンサートも名古屋でも毎年続けてくれると、もっと会員が
増えるかも…??(←正しい動機じゃないですが(^^;

> 田部京子さんでベートーヴェン4番というのもいいですね。
はい、これ、思ってたより(失礼ごめんなさい!)すごくよかったです!
4番の魅力に新たに着目という、新鮮な喜びも得られてラッキーでした。





2012-02-01 (Wed)

「キャベツ炒めに捧ぐ」井上荒野

「キャベツ炒めに捧ぐ」井上荒野

今日から2月。日本中が冷蔵庫の中のような冷え冷えの一日だった。もっとも、冷凍倉庫の中のような過酷な環境の地方の方もあるので、文句を言うのはがまんが足りない、と思いつつ、でもやっぱ寒い~しかしこの本の中はずっとあったかそうな、おいしい湯気の香りたつ世界だ。「ここ家」というお惣菜やさんを舞台に物語が展開する。メンバーは、熟年シングルの女性3人。江子:61歳、麻津子:60歳、そして、一番年上の郁子。そこに、毎...

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今日から2月。日本中が冷蔵庫の中のような冷え冷えの一日だった。
もっとも、冷凍倉庫の中のような過酷な環境の地方の方もあるので、
文句を言うのはがまんが足りない、と思いつつ、でもやっぱ寒い~

しかしこの本の中はずっとあったかそうな、おいしい湯気の香りたつ
世界だ。「ここ家」というお惣菜やさんを舞台に物語が展開する。
メンバーは、熟年シングルの女性3人。
江子:61歳、麻津子:60歳、そして、一番年上の郁子。
そこに、毎日お米を配達してくる若きイケメン進くん。

3人とも内面に悲しみを抱えている。
別れた夫に未練タラタラなのに、いい子ぶって円満に別れたため、
自分の鬱憤の持っていく場所がない江子さんの気持ち、
よくわかるなあ。メンツはどうしようもなく捨てられないしね。
また、郁子さんが、亡き夫の若い頃からの写真を眺めて、
人生をしみじみと語る「キュウリいろいろ」は涙がこぼれた。
子どもの命と、夫婦の関係と、どうしようもないやるせない、
辛くて哀しいことだね。でも、時がそれらを流し去ってくれる
というのは、きっと必ずあるんだよね。
麻津子さんには、ちょっとついていけない感じもしましたけど、
まあ、わかるけどもね(^^

とてもふかーい癒しに充ちた物語である。
井上さんの書かれるものの中にいつも流れている普遍のテーマが
そこここにいっぱい溢れている。。
ただ、いつもの静かな感じとはちょっと違って、
庶民的というか、バタバタしているというか、ホームドラマっぽい
というか、なんというか、ちょっと江子さんと麻津子さんの
キャラで恋愛をこのようにまっすぐに語られるのが、少しだけ
なじまない、小さな違和感として残った。作品としては
とてもいいのだけど。まあ、これは「読む人の感覚」だ。
私は「切羽へ」のような作品の方が好きだけども。

キャベツ炒めに捧ぐキャベツ炒めに捧ぐ
(2011/09)
井上 荒野

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「キュウリいろいろ」の編はとてもいいです。
みんな、すごく共感できると思います。
そこだけでも、機会があれば拾い読みしてみて(^^