This Archive : 20080310

「三年身籠る」DVD

2008.03.10 *Mon
06年作品。
女優・唯野未歩子さんの原作、監督・脚本デビュー作。
公開時、かなり評判を集めていたが、賛否両論だった。
たしかに、好き嫌いのはっきり分かれる作品だと思う。
(「どこがいいのかわからん」なんて意見もよくあったし)
私も出だしこそ「なんか、んー・・・」と思ったが、しかしすぐにひきこまれ、
なんとも説明しがたい、ものすごい力作だと思った。
   
人間の子どもは10ヶ月の妊娠期間を経て生まれてくる。
(生まれなければ産科で強制的に生まれさせられる。
 生物的な胎盤の賞味期限ってのがあるからね)
しかし、これは、時が満ちてもなかなか生まれない。
おなかはどんどん大きくなる。母体はもう動くこともできない。


「自分が生まれてきたときのことって、忘れちゃったんだよね。
でもオギャーって泣くんだから、きっと哀しい気持ちだったんだろうな」
というセリフがあるのだけど、もし胎児に人としての意識があるなら、
何を思い、何を決断の契機として生まれてくるのか?
そこに求められている環境とはどんなものなのか?

また、誰もが10ヶ月で否応なしに当然のように親になるのだけど、
親になるとは、そこにどういう資質が求められているのか?
いや、そもそも親になるとは、どういうことなのか?

冬子(中島知子)と徹(西島秀俊)は、3年の妊娠期間をもって
確かに、親としての資質を充実させていく。親になっていく。
そこを、はじめて子どもは誕生の契機として、この世に出てくるのだ。

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