2017年6月19日桑名イオンシネマ「花戦さ」池坊の先生をしている友人から前売りチケットを買った。いや、私は未生なんですけども・・・(←^^;)池坊の始まりとか考え方とか、基本的な「へぇ~」ということがよくわかった。良心的なよい映画だと思いました。...
花笑み*マイ・フェイバリット
ワンコと映画と演劇と音楽と本とおいしいものと… 好きなもの、お気に入りのものについて書いていきます。
2016年12月5日名演小劇場「マシュー・ボーンinシネマ 白鳥の湖」========(サイトより)1995年に、バレエの劇場の中でも最も有名なイングランド・クラーケンウェルにあるサドラーズ・ウェルズ劇場でプレミア上演された際、独創的に新解釈され伝統的な世界観から抜け出したマシュー・ボーン版「白鳥の湖」はダンス界に一大旋風を巻き起こした。そのバレエ界にある意味革命をもたらした歴史に残る大ヒット作を、最先端のサラウンド...
名演小劇場
「マシュー・ボーンinシネマ 白鳥の湖」

========(サイトより)
1995年に、バレエの劇場の中でも最も有名なイングランド・クラーケンウェルにあるサドラーズ・ウェルズ劇場でプレミア上演された際、独創的に新解釈され伝統的な世界観から抜け出したマシュー・ボーン版「白鳥の湖」はダンス界に一大旋風を巻き起こした。そのバレエ界にある意味革命をもたらした歴史に残る大ヒット作を、最先端のサラウンド音声と目を見張る3Dデジタルで初めて収録したのが本作だ。 古典バレエでは可憐なバレリーナたちが白鳥を演じる「白鳥の湖」が有名だが、ボーンは白鳥を大胆にも威嚇的な男性ダンサー集団に置き換えた。時代設定も現代に置き換え、本来の「白鳥の湖」からは想像し得なかった感動と共感を観客に与えてくれる。非常に素晴らしい出演陣には、才能豊かなリチャード・ウィンザーをザ・スワン/ザ・ストレンジャー役に迎え、ドミニク・ノースが王子役、ニナ・ゴールドマンが女王役を演じる。3Dの映像はダンサーを取り囲む空間にイリュージョンを生み出し、観客をステージ上へと誘い、ストーリーにドラマティックなリアリズムを吹き込んでいる。この作品のドラマと緊迫感に、観るものは息つく間もなく引き込まれるだろう。
=============
有名な白鳥ダンサーが男性版のもの。
けしてキワドイものではなく、素晴らしい芸術作品であります。
王子の孤独、苦悩。
繊細な王子は絶望し、自殺しようとする。
そこに力強い白鳥たちが表れ・・・・・
やがて王子の内面に、精神の成長と自立の心が芽生えていく。
これを観れば、やっぱ白鳥は男子であるべき、とみんな思うはず(^^
2016年11月7日ミッドランドシネマシネマ歌舞伎「スーパー歌舞伎Ⅱワンピース」市川猿之助 市川右近 坂東巳之助 中村隼人 市川春猿 坂東竹三郎 市川笑三郎 市川猿弥 市川笑也 市川男女蔵 市川門之助 福士誠治 嘉島典俊 浅野和之 「ワンピース」なんだけどちゃんと歌舞伎、歌舞伎なんだけどちゃんと「ワンピース」(^^v感動♡ 夢、愛、友情、仲間♡福士くんが一人スタイルのよさで際立っていたことを付記しておこう(^^...
歌舞伎NEXT 阿弖流為〈アテルイ〉月イチ シネ歌舞伎、今月は新作、2015年7月新橋演舞場で上演された歌舞伎NEXT『阿弖流為』。劇団☆新感線:いのうえひでのり×中島かずきコンビの作品。新感線の舞台では、染五郎さん・堤真一さん・水野美紀さんで演じられた。こちらは染五郎・勘九郎・七之助という歌舞伎界若手実力派の配役で、歌舞伎独自の様式美、醍醐味、独特の臨場感、躍動感が存分に味わえる新たな魅力ある舞台となっている。...
月イチ シネ歌舞伎、今月は新作、
2015年7月新橋演舞場で上演された歌舞伎NEXT『阿弖流為』。
劇団☆新感線:いのうえひでのり×中島かずきコンビの作品。
新感線の舞台では、染五郎さん・堤真一さん・水野美紀さんで演じられた。
こちらは染五郎・勘九郎・七之助という歌舞伎界若手実力派の配役で、
歌舞伎独自の様式美、醍醐味、独特の臨場感、躍動感が存分に
味わえる新たな魅力ある舞台となっている。

北の民:蝦夷(えみし)は国家統一をめざす大和朝廷に攻め込まれていた。
そこに、かつて一族の神に背いて追放された阿弖流為が、恋人の
立烏帽子(たてえぼし)と再会して共に戻り、蝦夷を率いて立ち上がる。
一方の朝廷は征夷大将軍に若く人望の厚い坂上田村麻呂を据え、
戦火は更に激化していく。
民を想う互いの義を認め合い、友情と呼んでよい感情を抱いていく二人
だが、戦いはやがて決着をつけねばならぬ局面へと突き進んでいく・・・・・
実に「いのうえ歌舞伎」らしい、正義と、愛と、友情と、そして抗うことのできない
不可避の運命と、、、、という怒涛の展開だ。
ドラマチックな舞台を、実力派で個性あふれる三人が大迫力で演じるので、
ずーっとドキドキハラハラ、感動が止まらない。泣ける!必見!
阿弖流為 : 市川 染五郎
坂上田村麻呂 : 中村 勘九郎
立烏帽子/鈴鹿 : 中村 七之助
蛮甲 : 片岡 亀蔵
御霊御前 : 市村 萬次郎
藤原稀継 : 坂東 彌十郎
坂東 新悟、大谷 廣太郎、中村 鶴松、市村 橘太郎、
澤村 宗之助 など
名古屋ミッドランドスクエアシネマにて
劇団☆新感線、とってもおもしろいですよ~♪
めーちゃん、地元だから(新幹線代がかからない)ぜひ!
5月26日 伏見ミリオン座にて「マクベス」御存じ「マクベス」は「ハムレット」「オセロ」「リア王」とともにシェイクスピアの4大悲劇のひとつであり、現代でもこれまでも多くのジャンルの作品で取り上げられている。誰もがそのいくつかを見る機会があっただろうと思う。今回の映画作品は、監督:ジャスティン・カーゼル マイケル・ファスベンダー :マクベス マリオン・コティヤール :マクベス夫人パディ・コンシダイン :バン...
「マクベス」
御存じ「マクベス」は「ハムレット」「オセロ」「リア王」とともにシェイクスピアの
4大悲劇のひとつであり、現代でもこれまでも多くのジャンルの作品で
取り上げられている。誰もがそのいくつかを見る機会があっただろうと思う。
今回の映画作品は、監督:ジャスティン・カーゼル
マイケル・ファスベンダー :マクベス
マリオン・コティヤール :マクベス夫人
パディ・コンシダイン :バンクォー
デビッド・シューリス :ダンカン王
ショーン・ハリス :マクダフ
エリザベス・デビッキ :マクダフ夫人
ジャック・レイナー :マルコム王子 など。
中世スコットランドを舞台に、欲望と野心にとらわれた将軍マクベスが、
野心家の妻とともに野望を実現しようとし、破滅していく様を描いたもの。
ストーリーはいつもの通りだが、今回の映画はさらに壮絶さを増している。
画面が非常に暗くて、不毛のスコットランドの荒涼たる荒地の様子を
重々しく表現するが、その画面はとても美しい作品として仕上がっているが、
しかしとにかく暗すぎる。
暗すぎて、観終わった後も、マクベスの顔も、バンクォーもマクダフも、
見分けがつかないほど(--;;
ダンカン王は比較的明るい場面に出ていたけども…
男たちの悲劇度がハンパないレベルで、いつもはマクベスにはそれなりに
共感するというか、同情する気持ちが芽生えるのだが、
今回は、うーん、酷すぎだよね、って感想がまず出る。
それだけテーマが明確にされていると言うべきなのかもしれない。
一方、マクベス夫人の悲劇は、さほどクローズアップされていなかった。
神経症になり、狂乱・・・・というのはアッサリ済まされていた。
それよりもマクダフ夫人の、いわれなき、もらいものの悲劇がアップされていた。
魔女が、いつもは3人なのだけど、今回は「魔女見習い?」のチビ魔女連れ。
そして「ヘェーイ!」って感じに無責任に登場することがわりと多いけど、
今回はめちゃくちゃ深刻で、運命の救いようのない重さがズシンとくる。
とにかく暗い。それでも観ようという人にはいいかもしれない。

過去メモ 4/14 伏見ミリオン座にて 「ルーム」7年前に拉致誘拐されてからずっと鍵のかかった一部屋に監禁されているジョイはそこで生まれた5歳の息子・ジャックとともに暮らしいる。そこは実は、定期的に訪れるオールド・ニックの家の庭の倉庫(納屋)なのだが生まれてから一度も外に出たことのないジャックには、これが「世界」の全てだ。なんとかして脱出しようと策を練ったジョイは、ついにジャックとともに行動に出る。息子...
7年前に拉致誘拐されてからずっと鍵のかかった一部屋に監禁されているジョイは
そこで生まれた5歳の息子・ジャックとともに暮らしいる。
そこは実は、定期的に訪れるオールド・ニックの家の庭の倉庫(納屋)なのだが
生まれてから一度も外に出たことのないジャックには、これが「世界」の全てだ。
なんとかして脱出しようと策を練ったジョイは、ついにジャックとともに行動に出る。
息子に「リアルの世界」を経験させる!
自分の奪われた人生を取り戻す! ぜったい外に出る! ・・・・・・
まず、幼いジャックを演じるジェイコブ・トレンブレイくん、あっぱれ。
とてもうまくて、けなげでかわいくて、応援せずにいられない。
脱出作戦が成功するまでのハラハラドキドキで、もう涙があふれて止まらない。
で、脱出できればそれでバンザイ、ではなくて、その先が、この映画の主題。
とにかく、とにかく、たいへんなんだ。(当たり前だけど)
グランパが、ジャックを見ようとしても見られない、というその気持ち、
よーくわかる。かわいい孫だけど、苦しい事件の象徴でもある。
この事件のせいで、全ての平穏と幸福が破壊されてしまったのだ。
ひたすら耐えしのぶしかなかった7年間なのだ。
グランマとジョイは、母と娘の葛藤の末、なんとか着地点をみつけようとあがく。
そこに素晴らしい協力と助力をおしまないのが、グランマのあたらしいパートナー。
この義理のおじいちゃんが、いい人なんだーーー!!(涙!)すばらしい!
ジョイ役のブリー・ラーソンが、主演女優賞を初ノミネートで受賞。
監督はレニー・アブラハムソン。

個人的には2匹のわんこが要所で活躍している点も気に入っている(^^
ぜひとも見るべし!の一作。
痛感しまして(あれ?忘れてしまったぞ、ということが他にもありまして)
とにかくメモ、と精励しております(^^;
以前のことばかりしばらく続きますが、軽く流してくださいませ。
過去メモ 3/3 伏見ミリオン座にて 「キャロル」1950年代のニューヨークを舞台に、当時まだ社会に許されていなかった女性同士の恋愛を描いている。マンハッタンでジャーナリストをめざしているテレーズは、Xmasシーズンのデパートのおもちゃ売り場でアルバイトをしている。そこに一人の美しい女性が子どもへのプレゼントを求めてやってくる。彼女の名は「キャロル」テレーズには結婚を考える男性の恋人がいたが、素晴らしく魅力...
1950年代のニューヨークを舞台に、当時まだ社会に許されていなかった
女性同士の恋愛を描いている。
マンハッタンでジャーナリストをめざしているテレーズは、Xmasシーズンの
デパートのおもちゃ売り場でアルバイトをしている。
そこに一人の美しい女性が子どもへのプレゼントを求めてやってくる。
彼女の名は「キャロル」
テレーズには結婚を考える男性の恋人がいたが、素晴らしく魅力的なキャロルに
一目で心奪われてしまう。
キャロルは冷めた関係の夫との離婚訴訟中。
キャロルからドライブ旅行に誘われたテレーズは・・・・・
女性同士だとかどうとか、ということよりも、人として人を恋するどうしようもない
切ない気持ちが胸を打つ。
相手の幸福を願うと同時に、自分もいっしょに幸せになりたいと思う、恋する者の
普遍の気持ち。それがうまくいかない苦しみ。
映像が、とても美しい。古典的な映画のような気品にみちた映像。
キャロル役のケイト・ブランシェットが、エレガントで知的、謎めいた魅力にみちた
大人の女性を演じて、とても美しく素晴らしい。
テレーズ役のルーニー・マーラーは「ドラゴン・タトゥーの女」の時とぜんぜん違って
愛らしく、若い頃のオードリー・ヘップバーンに似てとてもチャーミング。
原作は「太陽がいっぱい」などのアメリカの女性作家パトリシア・ハイスミスの
自伝的な作品と言われるベストセラー小説。
監督は「エデンより彼方に」のトッド・ヘインズ監督。
美しく叙情的で心の深くに残る素晴らしい映画でした。

「心に従って生きなければ、人生は無意味よ」 キャロル
記事をためすぎなので、簡単にメモしていくことにする。以下、ネタバレありです。「スター・ウォーズ」エピソード7。レイを主人公とする第3部の第1章。ルーク3部作の最初が1977年ということなので、すでに40年近く、すごい遥かな大作だなあ…の感が強い。今回は「家族を待っている」という孤独な少女レイが登場。ハン・ソロとレイア姫も登場。その息子カイロ・レンは悪者側にいる。更生させたいハン・ソロは奮闘するが、悲しい結末...
以下、ネタバレありです。
「スター・ウォーズ」エピソード7。レイを主人公とする第3部の第1章。
ルーク3部作の最初が1977年ということなので、すでに40年近く、
すごい遥かな大作だなあ…の感が強い。
今回は「家族を待っている」という孤独な少女レイが登場。
ハン・ソロとレイア姫も登場。その息子カイロ・レンは悪者側にいる。
更生させたいハン・ソロは奮闘するが、悲しい結末に。(最後までかっこいい)
レイはさらなる戦いのため、ルークを捜してチューバッカとともに旅立つ。
さて、どうなるかしらん、、、の新たなストーリーの始まりである。
映画は単館系を観ることの方が多いけど、こういうお金と時間を存分にかけて
豪華絢爛に作られた大・大作のおもしろさは、ひさしぶりに堪能した。
やはりこういうおもしろさというのは、ゆるぎないものがある。
ハリソン・フォードは御年何歳か知らないが、以前と変わらず若々しく、
メタボってない、軽々とした身のこなし。
キャリー・フィッシャーも気品ある美しい年の重ね方をしていて、素敵だ。
一方、マーク・ハミルは、今回はラストにセリフなしで出てくるだけだが、
かなり「重鎮」っぽく変貌している。
(あのころの少年のような初々しいルーク・スカイウォーカーはもういない)
夫は「だれ?」と言ってた(コラ)
アンドロイドロボットたちがとてもかわいい。
エピソードの8.9も楽しみ。
できれば早く作ってね。トシのせいで忘れっぽくなってるこの頃なので(^^;

園子温監督の新作。25年前に書かれていたオリジナルだそうだ。かつてロックミュージシャンを志したこともある良一(長谷川博巳)は挫折した後、今はどうしようもなくなさけない会社員である。小心者でトロくさいので同僚にもバカにされ、ひそかに憧れる裕子さん(麻生久美子)とも、まともに口をきくことさえできない。ある日一匹の小さなミドリガメをペットにした良一は、唯一の心の友として溺愛し、ピカドンと名付け、毎夜叶わぬ...
かつてロックミュージシャンを志したこともある良一(長谷川博巳)は
挫折した後、今はどうしようもなくなさけない会社員である。
小心者でトロくさいので同僚にもバカにされ、ひそかに憧れる裕子さん
(麻生久美子)とも、まともに口をきくことさえできない。
ある日一匹の小さなミドリガメをペットにした良一は、唯一の心の友として
溺愛し、ピカドンと名付け、毎夜叶わぬ夢を語り、毎朝ポケットに入れて
行動を共にしていたが、それを同僚にからかわれ、トラブルとなり、
手違いから水洗トイレに流してしまう。
嘆き悲しむ良一は、またまたひょんな出会いからロックグループに拾われ、
「ピカドーン!オマエを忘れないー!」とシャウトした歌が大ヒット!
”ピカドン”は原爆のことだと思われ、平和と反戦のロッカーとして
良一は一躍時の人となる。
一方、ピカドン(カメ)は下水道をうまく流されて無事、地下世界に住む老人
(西田敏行)と捨てられたオモチャたちが暮らす家にたどり着く。
オモチャたちはおじいちゃんのお薬アメをもらっていて話をすることができる。
ピカドンも仲間に迎え入れられるが、良一のことが忘れられないでいる。
そんなピカドンの耳に自分の名を連呼する良一の歌声が聞こえてくる・・・・
ここからはファンタジー世界。
アニメーション手法を駆使して、オモチャと実写を入れ混ぜた童話世界となる。
可愛がってくれたご主人を今でも待っているオモチャたちは「トイ・ストーリー」
を思い出させ、哀れでかわいそうだし、
このナゾの老人はナニモノ?だし、
そして巨大化したピカドンもまた、ウルトラ怪獣のようで、けなげで切なく、
いじらしくてかわいくて、ふざけた設定のストーリーであるのに、涙を誘う。
園子温監督の作品は、いつもドギモを抜くというか、「えぇ!?」という感じで、
凡人の予想も及ばない展開となり、時として「ついていけません…」となることも
なきにしもあらずだが、しかし、まぎれもない凄い才能の映画人である
ことは間違いない。
今回は、ファンタジックな映像世界に、多くの手法や物語展開を盛り込み、
「園子温でなければ描けない」という独特の魅力あふれる世界を出現させている。
ホントに、この監督の頭の中は、いったいどうなっているのでしょうか。
楽しくて哀しくておもしろいイチオシ映画でした(^^
出演者も声優さんもオールスターで、めいっぱい楽しめます。
愛を大切に。
夢と愛をいつも胸に。
マーティン・ルーサー・キング・Jr.「I have a dream」の演説で有名なキング牧師の名は誰もが知っている。しかしほんの50年前のアメリカで、いまだこんな露骨な人種差別が普通に横行しており、それに命をかけて立ち向かっていた人々のいたことを私たちは忘れがちだ。そして今回この映画を観て、案外よく知らなかったことが多かったことにも気が付いた。1965年3月、アラバマ州セルマで、黒人の選挙権を求めて州都モンゴメリーまで無...
キング牧師の名は誰もが知っている。
しかしほんの50年前のアメリカで、いまだこんな露骨な人種差別が普通に
横行しており、それに命をかけて立ち向かっていた人々のいたことを
私たちは忘れがちだ。
そして今回この映画を観て、案外よく知らなかったことが多かったことにも
気が付いた。
1965年3月、アラバマ州セルマで、黒人の選挙権を求めて州都モンゴメリーまで
無暴力の行進をスタートした黒人たちがいた。その指導者がキング牧師だ。
キング牧師はそれ以前からFBIからマークされており、すべて生活を盗聴され、
行動を記録され、家族は脅迫におびえながらの日々だった。
平和的な行進は、白人の州警察と民兵隊に暴力で阻止され、多くの黒人たちが
棒で殴り倒され、脚で蹴り倒され、騎馬隊に引きずられ、大けがをし、
命を失ったものも出た。
皆の命を守るためいったん引くことを決めたが、その様子を写すニュースを見て
多くの黒人たちが勇気を持って加わった。白人たちも他州からかけつけた。
ついに大統領がYESを出し、映画はその感動の行進の様子を映していく。
そんなに(そんなふうな)期待をして観に行ったわけではなかったが、
みんながハンカチをつかう涙の感動作でした。
映画館では「あん」の方に女性たちが押し寄せ、「グローリー」は男性が多かったが、
みなさんジワーンと感動に浸っている様子でした。
しかし、差別というのはやっかいである。
一度憶えた差別感というのは根が深い。
社会はかわろうとも、個人的意識の根底はかわらない人は多い。
現在のアメリカ社会を見れば一目瞭然だ。
そして差別された側も「はい、では、これで」とはいかない。
韓国、中国の根強い日本バッシング、難解なパレスチナ問題、
そして国内でも部落問題や、貧困問題や、障がい者差別、あるいはネトウヨやら、
ヘイトスピーチやら、etc.言い出したらきりがない。実に難しい問題である。
人間は、常に自分よりも下に人を置いておきたい、それで安心する生き物なのだ。
映画でも貧しくて食べるものもない白人の親が子供に「それでも黒人よりはまし、
私たちが上」と教える、という部分があった。
誰が上だ、下だ、というのは動物より浅ましい意識だ。
しかし、私にはまったく係りありません、と言い切れる人も、たぶんいない。
願わくば差別で泣く人の数が少なくなりますように。
「グローリー ―明日への行進―」

同じ感じだったなあ。ただ、私より足が細くて尻がでかかったです。
電車で白人には嫌な目に遭ってます。
でも、あれは、ルーザーゆう人種なんですって。
先日会ったエスタブリッシュ白人はいい感じでした。
あんな差別してるから、有色人種の怨念で不景気になるんです。
でも、インドとかもったいないね。カーストとかあるから、
社会的霊的に発展しないんです。賢い民族なのに。
起こしているとのことで、これはそこに属しないものには理解しがたい
根深い強いものがあるのだろうと思います。
全員の意識から撤廃してしまえば楽になることなのに、どうしてできないの、と
こちらからは思いますけどね。
アカデミー賞はじめ世界各国の映画祭で注目を集めた話題作。賛否両輪で、菊池成孔さんのブログ意見など辛辣な辛口意見も多いが、概ね感動作として受け止められているようだ。監督は弱冠28歳で長編監督2作目のデイミアン・チャゼル。以下ネタバレです。名門音楽学校に入学し、世界的なジャズドラマーを目指しているニーマン(マイルズ・テラー)は、伝説の教師フレッシャー(J・K・シモンズ)のビックバンドに参加を許され、指導を...
賛否両輪で、菊池成孔さんのブログ意見など辛辣な辛口意見も多いが、
概ね感動作として受け止められているようだ。
監督は弱冠28歳で長編監督2作目のデイミアン・チャゼル。
以下ネタバレです。
名門音楽学校に入学し、世界的なジャズドラマーを目指している
ニーマン(マイルズ・テラー)は、伝説の教師フレッシャー(J・K・シモンズ)の
ビックバンドに参加を許され、指導を受けられることになった。
しかしフレッシャーの指導は常軌を逸する厳しさであり、必死についていこうと
するニーマンを容赦なく罵倒し、次々と無理難題を押し付け、・・・・
この映画の意図がわからなかった。
そもそも音楽(演奏)がこのような「スパルタ筋トレ」で上達しないことは明らかだ。
ならば、なんでこの鬼教師を描いているのか?
根性ものを描きたいなら、星一徹と飛雄馬の世界に行けばいい。なぜ、音楽?
これは「指導」ではなく、イジメだ。
映画は、
・・・えらいひどいパワハラに合いましてね、
で、傷だらけになって、事故も起こして、止めようと思いましたの、
でもね、やっぱ私、ジャズがすっきゃねん!ドラムがやってたいねん!
・・・という内容。
あ、ホントはいい人だったの? ただ音楽バカで、あんなふうな指導をしたの?
と思わせて、実はほんとに心の底からイヤがらせおやじだったという鬼教師。
それでもラストで圧巻の演奏があって、ニーマンの勝ち、みたいになってるけど、
「想定外のラストは大感動」などとレビューサイトに書かれているけど、そう?
フレッシャーがバンドリーダーを喰った、というところが感動なの?
んーーー、私、残念ながらよくわかりませんでしたー(--;
1点心に残ったのは、フレッシャーがジャズのお店で、美しいピアノソロを
弾いていたところ。
ああ、この心のゆがんだオヤジでもこんなに澄んだ演奏ができるんだ。
だったら、音楽ってなに?
心の底から絞り出されるもの、人間の内なる声、人間性の発露、
そんなものが音楽だとしたら、フレッシャーのジャズはなんなんだ?
てことは、この映画は、実は、音楽を冒涜してる?
「人間性? いやいや、演奏力でっせ。エクササイズ!」って言いたい?
どんなヤツの演奏でも、それでも美しい音楽、人の心を打つ演奏というものが
確かにあるよという揺るがない事実(?あるのかどうかは知らないが)を
テーマにしてる?
?
けど、ニーマンくん、カノジョさんは大事にしなくちゃね。恋は大事よ。
で、バンドエイドを貼るとかして治して、流血で楽器を汚さないでね。
てことで、あと2,3回観たら、もっと大切な何かが掴めるかもしれません。
もうしんどいので観ませんけど。
バード(チャーリー・パーカー)が怒るよ。

次の先生の方が厳しいけど温かかったですね。
おかげで、今もぼつぼつやれるわけです。
打楽器はきついですよー
リズム感覚のない私にとっては。
狂気の世界なんです。
怖いのはいけませんよ。
本年度アカデミー賞作品賞他多部門賞を独占した。主人公リーガン(マイケル・キートン)は、かつて「バードマン」というヒーロー映画の主人公を3作目まで演じた俳優。しかしその成功から20年。4作目はなく、いまや過去の人となり、起死回生を図るリーガンは、ブロードウェイで主演・演出の舞台に立とうとしている。作品は村上春樹訳で知られるレイモンド・カーヴァ―のシリアスな小説。まったくの新境地。あまりにも違いすぎ(^^...
主人公リーガン(マイケル・キートン)は、かつて「バードマン」という
ヒーロー映画の主人公を3作目まで演じた俳優。
しかしその成功から20年。4作目はなく、いまや過去の人となり、起死回生を
図るリーガンは、ブロードウェイで主演・演出の舞台に立とうとしている。
作品は村上春樹訳で知られるレイモンド・カーヴァ―のシリアスな小説。
まったくの新境地。あまりにも違いすぎ(^^;
リーガンの実生活が、この作品の主役とかぶる。
名声を失い、離婚し、薬物依存の娘(エマ・ストーン)と暮らす、愛を乞う人なのだ。
相手役の俳優とのトラブルから、代役にマイク(エドワード・ノートン)がやってくる。
これがとんでもない男で、周囲をかき回し、しかし不思議に重い存在感があり、・・・
そしてプレビュー公演はヒサンなことに・・・・
カメラの長回しと編集技術を駆使して、作品全体が切れ目なく続いている
ように作られている。
カットシーンに慣れている目には、頭がぐるぐるする。
リーガンの前にはバードマンが現れる。会話する。
リーガンも浮遊したり、FLYしたり、指一本で爆発させたりできる。
そういうシーンの連続に、現実との符合を求めたり、意味を深読みすると
頭痛がすると思う。「感覚」で見るべし。
リーガンの気持ちがオヤジ世代にリンクする。
誰もがメンツをかけて働き、愛し、人生を全力で生きてきた。
それを、もういいよ、と言われても、「はいそうですか、では」とはなれない。
もう一度飛べる。もう一度求められる人になる。もう一度大きな愛に包まれる。
もう一度幸福の中で生きられる。もう一度。
内容は悲しいというか、切ないのだけど、そこはユーモアの中に描かれ、
しかしやがて苦い味となり、涙腺がジーンとするようになる。
絶妙。やはり大作。素晴らしい。
エドワード・ノートンがすごくいい。
映画人への皮肉、舞台人への皮肉、そして批評家への皮肉、
かなり辛口であり、そこもまたおもしろい。
そして、音楽が実にいい。
リーガンのグルグル…の場面でいつも登場するのがドラム。
ドラムセットとドラマーが実際に現れて、叩く、煽る、心が乱される。
一方で美しいクラシックの名曲がたくさん使われている。
マーラー9番、チャイ5、ラフマニノフやラヴェル、それらが実にシーンに
ぴったりで素晴らしい。「亡き王女のためのパヴァーヌ」がいきなり
聴こえてきた時は心がドッともっていかれた。じわーんときた。
サントラ盤も出てる。
アレハンドロ・G・イニャリトゥ監督。
4/23 伏見ミリオン座にて

過去メモ。3/19 伏見ミリオン座にて。第二次大戦下、ナチスドイツの暗号機エニグマによる暗号に翻弄されていた連合軍。その解読という極秘任務を託された6人の研究者たちの記録だ。天才数学者アラン・チューニングは、暗号を解読するのではなく、こちらも解読のための「解読機」を作ろうとした。コンピュータの最初だが、当時チューニングの理解者はいなかった。無意味だと否定された。しかし、チームの仲間との協力や助力で、や...
3/19 伏見ミリオン座にて。
第二次大戦下、ナチスドイツの暗号機エニグマによる暗号に
翻弄されていた連合軍。
その解読という極秘任務を託された6人の研究者たちの記録だ。
天才数学者アラン・チューニングは、暗号を解読するのではなく、
こちらも解読のための「解読機」を作ろうとした。コンピュータの最初だが、
当時チューニングの理解者はいなかった。無意味だと否定された。
しかし、チームの仲間との協力や助力で、やがて、解読の手がかりを得る。
が、ナチスに暗号を使い続けさせるためには、解読したことを発表することは
できない。
すべて極秘。隠ぺい。
歴史の闇の狭間で存在までも否定され、筆舌に尽くしがたい過酷な人生を
送ることになったチューニング。あまりにも酷すぎる処遇だ。
英国政府は、戦後50年もチューニングの業績を隠ぺいしてきた。
2009年に正式に謝罪したそうだが、そんなもの、もう遅すぎる。
この天才の孤独と、痛ましい生涯を、誰が担保してくれるのか。
あまりにも悲惨すぎる、と強く胸打たれるのは、カンバーバッチの演技の
素晴らしさによるものも大きいだろう。
→サイト
ベネディクト・カンバーバッチ、キーラ・ナイトレー、マシュー・グード、
マーク・ストロング、アレン・リーチ(←「ダウントン・アビー」のトム・ブランソン)など

過去メモにて失礼。3/6 名演小劇場にて。これまでのインド映画の枠を超える新しい作品の波がきている。これもそのうちのひとつ。踊らない。歌わない。脈絡ない展開もない。ちゃんとストーリーがある。脂っぽいナゾの中年二枚目も出てこない(^^;冒頭、コルカタの地下鉄で毒ガス無差別テロが起こり、多数の犠牲者が出る。さて、その2年後。失踪した夫を捜すために、身重の妻がロンドンから単身コルカタにやってくる。しかし、コ...
3/6 名演小劇場にて。
これまでのインド映画の枠を超える新しい作品の波がきている。
これもそのうちのひとつ。
踊らない。歌わない。脈絡ない展開もない。ちゃんとストーリーがある。
脂っぽいナゾの中年二枚目も出てこない(^^;
冒頭、コルカタの地下鉄で毒ガス無差別テロが起こり、多数の犠牲者が出る。
さて、その2年後。
失踪した夫を捜すために、身重の妻がロンドンから単身コルカタにやってくる。
しかし、コルカタで仕事をしていたはずの夫の痕跡は全くつかめない。
やがて、夫にうりふたつという危険人物の存在が浮かび上がり・・・・
国家情報局の捜査が介入され、重要人物は殺害され・・・・
かなり本格的なミステリー。
ハリウッドが好きそうだなと思ったら、さっそくリメイクが決定しているそうだ。
なにより、ヒロインのヴィディヤー・バーランの目を見張る美しさ!
完璧な美女!!
インドの美男の基準はナゾのままだが、インドの美女は本当に美しい。
その美女が、大きな8か月か9ヶ月くらいのおなかを抱えて、インドの喧騒の
街中を走る、走る。決してあきらめない。めげない。
饐えた匂いのしそうな、古い、お湯の出ない安宿で、夫を思って涙する。
けなげな美女に降りかかった苦難に誰もが共感の涙を禁じ得ないだろう。
しかし、アッ!!!という、まさに想定外のどんでん返しが待っている(^^v
最初の事件、うりふたつの男、そして赤いサリー。。。
ああー、そーーだったのかーーーー!
と誰もが思うに違いない。そーかー、まいったなぁーと。
美女と弱者にちうい。おそるべし。
観るべし!(と言っても終わってしまいましたが。~~;)
→サイト

誰もが知る名ピアニスト、マルタ・アルゲリッチ。輝ける美貌、天与の才能、鋭い刃物のような、燃え上がる炎のような演奏、認めない人はいない稀有な存在だ。この人が母親だったら、それはもう、もう、たいへんなことだろう。この作品は、その三女によるドキュメンタリーである。アルゲリッチには三人の娘がいる。作曲家ロバート・チェンとの間に長女リダ、指揮者シャルル・デュトワとの間に次女アニー、そしてピアニストのスティー...
輝ける美貌、天与の才能、鋭い刃物のような、燃え上がる炎のような演奏、
認めない人はいない稀有な存在だ。
この人が母親だったら、それはもう、もう、たいへんなことだろう。
この作品は、その三女によるドキュメンタリーである。
アルゲリッチには三人の娘がいる。
作曲家ロバート・チェンとの間に長女リダ、
指揮者シャルル・デュトワとの間に次女アニー、
そしてピアニストのスティーブン・コヴァセヴィッチが父の三女ステファニー。
リダは祖母ファニータの誘拐騒ぎのせいで、一度も母親と暮らせなかった。
次女は三女の世話をするためにほとんどまともに学校に行けてない。
そして三女は母の弾くピアノの下でペダルを踏む足を見ながら眠った。
しかし、アルゲリッチが生きることはピアノで表現することであり、
ピアノを弾かないではそれはアルゲリッチではなかったのだから、
それらはどうしようもない。
私たちの多くはこの映画に、その芸術家としてのアルゲリッチの人生に深く鋭く
踏み込んだ内容を、そこに得られる何か納得できる発見を、求めていたと思う。
しかし、作品は「母マルタ」を見る娘の視点が中心で描かれており、
求めて行ったものとは少しズレるように思った。
ただ、何をどう見ようと「娘と母」であるので、それを否定することはできない。
母と娘、この人生最大の不可避で理解不能な同性の存在、
これは普遍のテーマであるなあと思った次第。
娘や孫たちと公園でピクニックランチを楽しみ、楽しそうにペディキュアを
選ぶ70歳のアルゲリッチの姿。
「最近、何かが違ってきているのよ。前とは違う。何か違うの」と語る。
以前の妊娠中のCDの録音について、「まるでハウスワイフのようなつまらない
演奏だった」と語っていたアルゲリッチ。
まるでグランマのような演奏になってくれば、もう聴衆の前に立つことはなくなる
のだろうか。あるいは、そこに新たな境地を出現させるのだろうか。

10月23日 伏見ミリオン座にて
お世話になった先生も、基本温かい人だったけど
きつかったです。
おかげで、今も、音鳴らして楽しめます。
こちらもWOWOWにて。偏屈で周囲に馴染めない性格のアーサーと、誰からも愛されるフレンドリーなマリオン、この70代の夫婦は深く愛し合っているが、妻はガンに侵され療養中の身である。妻の趣味はシニア合唱団「年金ズ」で仲間と歌うこと。夫は妻の送迎役をかいがいしくつとめているが、仲間に入ろうとはしない。アーサーは息子との仲もうまくいっていない。アーサーが心を開かないからだ。そんな中、年金ズがコンクールに参加する...
偏屈で周囲に馴染めない性格のアーサーと、誰からも愛されるフレンドリーなマリオン、
この70代の夫婦は深く愛し合っているが、妻はガンに侵され療養中の身である。
妻の趣味はシニア合唱団「年金ズ」で仲間と歌うこと。
夫は妻の送迎役をかいがいしくつとめているが、仲間に入ろうとはしない。
アーサーは息子との仲もうまくいっていない。アーサーが心を開かないからだ。
そんな中、年金ズがコンクールに参加することになり、マリオンがソロを歌いあげた
予選は見事合格。ところが、マリオンにガンの再発が告げられる・・・・・
頑固オヤジのアーサーが徐々に心の氷を溶かしていくというストーリーは定番
であるけれども、俳優さんたちの演技がさすがに素晴らしいので引き込まれる。
また、恋愛下手の高校教師エリザベス(年金ズの指導役)もいい感じだ。
マリオンのソロ「2カラーズ」とアーサーのソロのララバイは心を打つが、
しかし、年金ズのポップでロックな選曲は、まあ、映画だから悪くはないけれども、
音楽そのものものへの感動を期待して観ると、ちょっと違うかもしれない。
いい話だねぇーーーー(TT) の方に重点があります。
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映画館で上映中に見逃していた。WOWOWで放送したものを録画しておいたのを観た。是枝裕和:監督 2013年66回カンヌ映画祭審査員賞福山雅治、尾野真千子、リリー・フランキー、真木よう子、など平穏な日々を送ってきた2組の家族。片や都会の高級マンションに住み、レクサスに乗るエリート会社員、お受験組、もう一方は下町で商店を営む楽しくにぎやかな5人家族、息子の小学校入学を前にして、かつて出産した病院で取り違えられたこ...
WOWOWで放送したものを録画しておいたのを観た。
是枝裕和:監督 2013年
66回カンヌ映画祭審査員賞
福山雅治、尾野真千子、リリー・フランキー、真木よう子、など
平穏な日々を送ってきた2組の家族。
片や都会の高級マンションに住み、レクサスに乗るエリート会社員、お受験組、
もう一方は下町で商店を営む楽しくにぎやかな5人家族、
息子の小学校入学を前にして、かつて出産した病院で取り違えられたことを知る。
他人の子であると知らされても6年間育ててきた子どもはやはり愛しい。
しかし、自分の実の子であるもう一人の子のことも気になる。
どちらを選べと言われても決められるものではない。どちらも手離せない。
できれば自分が二人とも引き取って育てたい。
これは人であれば誰もがそう願うに違いない。
どちらもよくあるファミリーであるが、環境の違いは大きい。
子どもたちの戸惑いも大人たちと比較できないほど苦悩に満ちている。
善良な両親に育てられたよい子であり、思慮に満ちた4人の親である。
そうであればあるほど結論を出すことの難しさが胸に迫る。
発端となった看護士の動機も、なるほどありがちだ、とは思わせるが、
ごく普通の人間の心の奥底に潜む制御しがたい悪意の恐ろしさを突き付けてくる。
答えは出ない。
できれば知らせないでいてほしかった。
それしか言えない。
リリーさんが、エリートではないけど、愛に満ちたよいパパを演じている。
その一方で、フクヤマがこの事件をきっかけに本当に父となるとは…という過程を、
映画は静かに描いていく。秀逸。
二人の男の子がとてもかわいい。
さっそくCMとかに出てるね。
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こちらもWOWOWで放送があったので。内田けんじ監督作品は「運命じゃない人」「アフタースクール」とこれまでどれもとてもおもしろかった。これもまた絶好調。数々の映画賞を受賞している。さすがです。金なく、職なく、女に去られ、自殺しようとして失敗した男が汗を流そうと銭湯にやってくる。そこへ、車の渋滞をやりすごそうと、殺し屋(?)の男も来る。男はせっけんに足をすべらせて転び、意識を失い、一時的な記憶喪失に。も...
内田けんじ監督作品は「運命じゃない人」「アフタースクール」と
これまでどれもとてもおもしろかった。これもまた絶好調。
数々の映画賞を受賞している。さすがです。
金なく、職なく、女に去られ、自殺しようとして失敗した男が
汗を流そうと銭湯にやってくる。
そこへ、車の渋滞をやりすごそうと、殺し屋(?)の男も来る。
男はせっけんに足をすべらせて転び、意識を失い、一時的な記憶喪失に。
もう一人の男はこれをチャンスと入れ替わろうとするが・・・・
この二人に末期がんの父親のために早急に結婚したい女が加わり・・・・
おやおや、あらあら、という展開が何度もあり、スピード感ある
進行に目がはなせない。
そこここにクスッとちりばめられている笑いも楽しめて、最後には
「よかったね」と優しく温かな気持ちになれる、内田作品のメソッドが
満載の素敵に楽しい作品。
なんといっても香川さんが最高です。
こういう役をやらせたらもう香川さんしか他にはいない。
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見逃していたのを、これもWOWOWで放送されたので観た。「犬童一心×樋口真嗣のダブル監督が放つ、興奮と感動の戦国スペクタルエンタテインメント超大作」ということである。脚本は和田竜のオリジナル。小説の方は、直木賞ノミネート、本屋大賞2位、累計200万部の大ベストセラーになった。確かに、スケールの大きな合戦シーン、水攻めシーン、ド派手で残虐な戦闘シーンなどなどはさすがに力入ってると思わせるのだが、個人的に「のぼ...
「犬童一心×樋口真嗣のダブル監督が放つ、興奮と感動の戦国スペクタル
エンタテインメント超大作」ということである。
脚本は和田竜のオリジナル。小説の方は、直木賞ノミネート、本屋大賞2位、
累計200万部の大ベストセラーになった。
確かに、スケールの大きな合戦シーン、水攻めシーン、ド派手で残虐な
戦闘シーンなどなどはさすがに力入ってると思わせるのだが、
個人的に「のぼう様(長親)」の人物像があまり好きになれなかったので
イマイチ。こういう得体の知れない人物というのはすかんのだ。
のらりくらりとして、時にメソメソ泣いてみせ、実は策士であるなんてのは、
これなら石田三成の方に肩入れしたくなるし、丹波、和泉、靱負(ゆきえ)の
三人衆の方がずっと素敵だ。甲斐姫も長親なんかより靱負にした方がいいよ、
などと思いながら観ました。
史実に基づいていると言っても、どうつくりあげるかは映画の問題で、
小勢で大軍と張り合うというのが男の浪漫なのでしょうけど。
【キャスト】
野村萬斎、佐藤浩市、成宮寛貴、山口智充、上地雄輔、山田孝之、平 岳大、
市村正親、西村雅彦、平泉 成、夏八木勲、中原丈雄、
鈴木保奈美、榮倉奈々、前田 吟、中尾明慶、尾野真千子、芦田愛菜
![]() | のぼうの城 通常版 [Blu-ray] (2013/05/02) 野村萬斎、佐藤浩市 他 商品詳細を見る |
怪演しますよね。
今、闘い状態です。
素晴らしいと思っています。
今回も「ならでは!」の演技でした。
(過去メモ)10/8ミッドランドスクエアシネマにてゲキ×シネ「シレンとラギ」[作]中島かずき[演出]いのうえひでのり藤原竜也、永作博美、高橋克実、三宅弘城、北村有起哉、石橋杏奈、橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと、古田新太、他北と南に国が二分された時代、激化する対立、暗殺者の一族に生まれた伝説の女シレン(永作博美)シレンにあこがれる若き剣士のラギ(藤原竜也)ふたりの恋を軸に、陰謀、裏切り、野望、策略のうずま...
10/8ミッドランドスクエアシネマにて
ゲキ×シネ「シレンとラギ」
[作]中島かずき
[演出]いのうえひでのり
藤原竜也、永作博美、高橋克実、三宅弘城、北村有起哉、石橋杏奈、
橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと、古田新太、他
北と南に国が二分された時代、激化する対立、
暗殺者の一族に生まれた伝説の女シレン(永作博美)
シレンにあこがれる若き剣士のラギ(藤原竜也)
ふたりの恋を軸に、陰謀、裏切り、野望、策略のうずまく世界に
物語はスピード感をもって展開していく。
シレンが暗殺したはずの南の王ゴダイ(高橋克実)が復活したとの知らせ、
北の重臣キョウゴク(古田新太)はシレンに再び命を下す。
シレンに恋するラギは同行を志願し、シレンに寄り添う。
やがて凍りついた暗殺者の心が解け始め、互いの思いを確かめあうが、
しかし、けして愛し合ってはいけなかったふたりの運命が明らかにされる・・・
というわけで、「ええー、そんなー、えー!」という驚愕ストーリーではありますが、
永作さんのいいオンナ度が実感できる舞台でした(^^
勘三郎さんのお子さん方が主役を張る時代になってきましたねえ。
劇団☆新感線は、けっこうおもしろいと聞いています。
私はスピ系なのでガネーシャ役の古田新太?ですかねえ。